輸液,採血,注射時の注意点。



■ 採血前に腕を叩いてはいけない。
強くたたきすぎると、逆に血管が収縮し皮静脈が
細くなり見えにくくなるために、
採血がかえって難しくなります。

蒸しタオルで温めると、皮静脈が若干拡張し、
今まで見えにくかった皮静脈が現れてきます。

■ 採血時は、血液が出てきてすぐに駆血帯を外さない。


真空管採血では、駆血帯を外すタイミングを間違えると、
スピッツ内の凝固剤や血液が逆流し
血管に入ってしまう場合があります。

感染の危険が高いですから、採血の手順を間違えてはいけません。
・ 真空管採血の手順。
① 駆血帯を巻く。
② 採血部位をアルコール綿で消毒する。
③ 血管の走行に沿い採血針をさす。
④ ホルダーに採血管を差し込む。
⑤ 採血終了後、採血管を抜く。
⑥ 駆血帯を外す。
⑦ 抜針する。
⑧ 止血する。


 採血時は凝固系から採血しない。
凝固検査の採血管には、液体としてクエン酸が含まれています。
液体であるクエン酸が入っていると、真空圧が
他の採血管よりも低くなります。

採血管1本目に凝固系をとると、必要量の採血が
とりにくいことがあります。
また、穿刺時に、組織間質液が混入しやすく、
凝固系の検査値に影響を与えます。

■ 筋肉注射時は、腕をつまんで針を刺さない。

筋肉注射の際、つまむと筋肉層に針が
到達しにくくなると考えられます。

皮下脂肪が持ち上げられて、表皮から筋肉までの距離が長くなり、
皮下注射になってしまう可能性があります。

筋肉注射の際は、皮膚を張るように表皮を外側に伸展させます。

■ 筋肉注射のあと、もんではいけない薬剤がある。
もんではいけない薬剤には、吸収を早めたくない薬剤と組織障害を起こす薬剤があります。

アタPは、使用頻度の高い薬剤ですが、
注射部位の腫脹、硬結、潰瘍などの副作用が報告されています。

注射後は揉まずに、軽く抑える程度にとどめる旨が、
注意喚起されています。

注射部位をもまないこととと記載されている薬剤については、
患者にも注射部位をもまないように指導する必要があります。

注射後揉まなければならないと記載されている薬剤もあります。
抗生物質や抗ヒスタミン剤などです。

たとえば、カナマイ、ストマイ、ポララミンなどです。
薬剤の添付文書の確認をしましょう。

■ 皮下注射でも皮膚をつまみ上げないで行う場合がある。
注射針の長さが4㎜と短くなると、
皮膚をつまみ上げなくても、皮下注射が可能になってきます。

皮膚をつまみ上げなくても
筋肉注射になるリスクが非常に低いのです。

インシュリンの自己注射をする患者さんに対して、
皮膚をつまみ上げずに注射しても良いと
指導するようになってきています。

■ 清潔な注射針であってもリキャップはしてはいけない。
準備状態の清潔な針であっても、リキャップするのは止めるよう
感染関連看護師は推奨しています。

リキャップをする習慣は、無意識にキャップを
してしまうという危険性があります。

■ 抗生剤の疲内テストは廃止されている。
その理由は、
アレルギー歴のない不特定多数への抗生剤テストが有用だ
というエビデンスがないことです。

・ 抗生剤投与時の注意点は、以下のことです。
① 事前にアレルギーの既往歴などに関する十分な問診を行う事。
② 抗生剤投与開始20分間は注意深い観察を行う事。
③ 救急処置がとれる準備をしておくこと

 シリンジポンプは点滴架台のハンドルに合わせて設置しない。
シリンジポンプの適切な設置位置は、患者と同じ高さです。

患者より高い位置に設置されていると、シリンジの押し子が
シリンジポンプのスライダーから外れた際に、
落差により薬液が急速に体内に
注入されるサイフォニング現象が起こります。

調節ノブより高い位置へのシリンジポンプの設置は、
転倒の危険性が増加します。

■ クレンメは輸液ポンプよりも上流にセットしない。
必ず輸液ポンプよりも下流でなければなりません。
輸液ポンプには、上流側の閉塞感知機能が無いのです。

薬液が流れていないことを、閉塞アラームは
知らせてくれないことになります。

■ 末梢留置カテーテルを頻繁に交換しない。
我が国における{静脈経腸栄養ガイドライン」では
末梢静脈カテーテルは96時間以上留置しないとしています。
これは感染や静脈炎を予防する為の対策です。

■ 輸液ラインは、気泡をとるためにボールペンなどで強くしごかない。
破損や変形の原因となり、ラインの屈曲などの
問題も起こりやすくなります。

安全に気泡を取り除く方法は、
輸液を止めて輸液ラインをまっすぐにし、
はじくように下から点滴筒に振動を与え、
気体の浮力を利用して取り除きます。

■ 血糖測定の為の採血は、耳たぶや指の正面では行わない。
指の正面では、止血しづらい、傷が治りづらいなどの
問題が起こりやすいです。
そのため、指の側面を穿刺することが望ましいとされています。

■ 輸血は加熱しない。
加温する必要はありません。
出庫したらすみやかに、そのままの温度で投与します。

細菌汚染の恐れ、変質の恐れから加温せずそのまま
迅速に投与します。
例外は、患者が低体温になる可能性がある場合です。

低体温になると、電解質異常(高カリウム血症など)が起こり
致死的不整脈が発生しやすくなるためです。

    参考資料:今はこうする看護ケア。
 

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