高血圧患者の看護計画

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#1血圧上昇や変動による随伴症状が出現する

目標:血圧が正常値内で安定し高血圧による症状が軽快する

O-P(観察)

1血圧 :a安静時血圧と体動による上昇の程度  b日内変動  c脈圧

2自覚症状:眩暈、ふらつき、頭痛、頭重感、吐き気、動悸、のぼせ感、倦怠感、不安、イライラ感

3検査データの把握:心胸比、中性脂肪

4血圧上昇に伴うPR、R、体温の変化

5血圧上昇の誘因

TーP(実施)

1血圧上昇時は安静が証を促す

2安静時血圧測定で血圧上昇のある場合は医師に報告する

3自覚症状の出現時には血圧測定を行い医師に報告する

4適宜血圧をチェックする

5安静時にはADL介助を行う

6病室の環境整備を行い精神的安定に努める

7のぼせ感のある場合には冷たいタオルで顔面を冷やす

8冬季は室温の急激な変化を避ける

9高齢者に対しては特に事故防止に努める

10血圧値について神経質になっている場合は、医療チーム間で話し合い対処方法を検討する

11緊縛した衣服は避ける

12血圧降下剤を使用して場合には以後頻回に血圧チェックを行う

EーP(教育)

1自覚症状出現時にはナースコールを押すように指導する

2血圧上昇時には安静臥床するように指導する

3血圧は運動や精神的な動揺、環境条件により生理的変動があることを説明する

 

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#2 合併症を招く危険がある

目標:血圧が安定し合併症を引き起こさない

OーP(観察)

1高血圧の合併症を把握して観察する

  a高血圧性心疾患:心肥大、心不全、狭心症、心筋梗塞

  b高血圧性腎疾患:急性腎不全、腎硬化症

  c高血圧性脳疾患:脳出血、脳梗塞、くも膜下出血、高血圧性脳症

  dその他:解離性大動脈瘤、眼底出血

2胸痛、呼吸困難感、動悸

3尿量、腰部痛

4激しい頭痛、意識障害

5視力障害

6悪性高血圧の発症:拡張期血圧120~130mmHg以上の持続

7検査データの把握:腎機能、眼底所見

TーP(実施)

1異常症状出現時医師報告する

2血圧が安定するまでは安静としてADL介助を行う

EーP(教育)

1合併症について説明し治療の必要性の認識を深める

2異常症状があればナースコール使用を説明する

 

 

#3 血圧上昇の原因究明の為の検査によるストレスを生じる

目標:検査の必要性を理解し不安なく検査を受けることが出来る

OーP(観察)

1検査に対する不安の程度

2高血圧の原因となる疾患を把握した上で観察を行う:本態性高血圧、慢性腎不全、腎性高血圧、原発性アルドステロン、クッシング症候群、褐色細胞腫

3検査データの把握

  a心臓:心雑音、心胸比、ECG、心エコー

  b腎:検尿、血性尿素窒素、血性クレアチニン、尿酸、PSP

  c内分泌:血中及び尿中の各種ホルモン

TーP(実施)

1患者の理解度に応じた検査説明を行う

2説明後は理解度を再確認する

 

#4 降圧剤による副作用が出現する恐れがある

目標:降圧剤の作用が理解でき、出現時には訴えることが出来る

OーP(観察)

1降圧剤開始後の血圧の変動のチェック

2副作用の出現の有無の観察

  aトリクロルメチアシド:低カリウム血症、高尿酸血症耐糖能低下

  bフロセミド:低カリウム血症、高尿酸血症

  cスピロノラクトン:高カリウム血症

  d塩酸クロニジン、メチルドバ:口渇、胃腸症状、下痢

  e塩酸プラゾシン、酒石酸メトプロロール:眩暈、立ちくらみ

  f二フェジピン:急速降圧の場合、頻脈、TIA、頭痛

  g塩酸ジルチアゼム、塩酸二カルジピン:洞性徐脈、房室ブロック

  hカプトプリル:発疹、発熱、消化器症状

TーP(実施)

1内服薬の自己管理が難しい患者に対しては看護師管理とする

2副作用出現時医師に報告する

EーP(教育)

1内服薬に対する知識の提供をする

2降圧剤変更時や開始時には特に異常出現時のナースコールを指導する

3利尿降圧剤では最初に尿量が増加することを説明しておく

4Ca拮抗剤は顔のほてりや頭痛が起こることを説明しておく

5副作用を感じた時でも自らの判断で服薬中断することの無いように注意する

 

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アセスメント視点と根拠・起こりうる看護問題

1全身状態の把握

動脈硬化の促進因子の一つである高血圧は、通常自覚症状がないため気づかれにくく、原因不明が9割程度を占め、残りは腎疾患、内分泌性高血圧など原疾患が明らかである。

いずれの場合も高血圧を放置すれば動脈、細動脈が硬化するため心臓、脳、腎臓、眼底など重要臓器に大きな影響を与える。

このため高血圧による動脈硬化を促進しないように、生活習慣の修正と降圧薬内服を継続するように支援すると同時に全身状態を観察する

 

・第一に高血圧の原因を探索し、本態性高血圧か二次性高血圧かを把握したうえで患者に指導、教育を行うことが重要である

・血圧測定:過程で測定する血圧よりも外来で測定する血圧の方が高い傾向を示す。また血圧は重症度、緊急度、随伴症状の程度を判断する目安の一つである

・検査所見、高血圧の原因を本態性か二次性かを判断するために検査を行う。原発性アルドステロン症では低カリウム血症に伴う狡猾、多飲、多尿がある

共同問題:重要臓器(脳、心臓、腎臓)の障害

 

 

2高血圧症、動脈硬化症に関する既往歴の把握

高血圧症、動脈硬化症は無症状で経過することが多く、動脈狭窄による組織への血流減少のために、突然一時的な意識消失や麻痺、言語障害が発現することがある

 

・過去に一次的な言語障害や麻痺、意識消失などを体験したことがあるかどうかについて患者家族から情報を得る

・組織の循環血液量による症状の有無を患者家族に確認する

共同問題:重要臓器(脳、心臓、腎臓)の障害

 

 

3高血圧の原因と誘因の把握

140/50mmHg異常を高血圧と診断する。本態性高血圧の治療は生活習慣の修正や薬物療法が、二次性高血圧では外科的治療と薬物療法が主体となる

・本態性高血圧は生涯にわたり食事療法、薬物療法を継続していく必要がある

・高血圧を起こしている原因により治療看護が異なるため、高血圧の原因を把握するために情報を収集する

起こりうる看護問題:薬物療法、生活習慣の修正に伴う健康管理行動の実施や定期的な外来受診が困難

 

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4薬物療法の作用副作用の観察

高血圧症、動脈硬化症の治療には薬物療法がおこなわれるが、症状病状の悪化を防ぐため、治療の中心は食事療法や修正された生活習慣を生涯にわたって継続することである

 

・薬物療法は血圧を適正な値に維持し、合併症や二次障害をきたさないようにするため行われる。このため薬物の内服状況を確認すると同時に血圧を適正値に管理できるように支援する

・長期にわたる降圧薬の服用はめまい、立ちくらみ、脳虚血をおこすことがあるため、降圧薬の作用副作用について患者家族について指導する必要がある

・降圧薬の副作用出現時の対処について指導する

起こりうる看護問題:薬物療法を遵守できない、薬物の副作用症状出現によって、転倒したり身体を損傷する危険性

 

 

5食事療法の効果の把握

高血圧は、食事療法の実で血圧を下げることは難しいが、運動療法、薬物療法と併用することで降圧作用が大きくなる

 

・具体的には食塩制限、野菜や果物の積極的な摂取およびコレステロール・飽和脂肪酸摂取制限、アルコール制限などを行う。また運動療法を行い適正体重の維持を行う

・日常生活習慣の修正は患者家族にとって困難なことが少なくないが食事療法、運動療法、薬物療法が継続するように支援する必要がある

・患者家族に食事療法を中心とした生活習慣の修正に関する指導を行う

・食事療法、生活習慣の修正に関する患者家族の反応を把握する

起こりうる看護問題:食事療法を遵守できない

 

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6患者家族の心理社会的側面の把握

高血圧症、動脈硬化症は重要臓器を障害子生命の危機に直面することがある。生命の危機を脱しても合併症や後遺症をきたすこともある。

原因不明の本態性高血圧では生活習慣の修正を余儀なくされ、状態が悪化すれば入退院を繰り返すため経済的な基礎が不安定になる可能性がある

 

・患者家族の経済状態についても把握し必要時には社会的サービスが受けられるように情報を提供する必要がある

・疾患治療に関する理解の程度を知り不足があれば補足をする

・薬物療法、食事療法、運動療法に関して家族が協力できることを確認する

起こりうる看護問題:疾患治療に対する知識不足に関連して家族機能が破たんする可能性

 

 

看護計画
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退職まぢかの看護師のブログ|疾患別の看護計画の例です