感染性心内膜炎患者の看護計画

循環器系看護計画

目次

#1発熱による症状に関連する苦痛の可能性がある

目標:解熱により症状が改善できる

OーP(観察)

1 VS、熱型に注意し適宜検温する

2 Sデータの観察:発汗、悪心、倦怠感、食欲不振

3 食事摂取量の把握

TーP(実施)

1 発熱時は患者の希望により冷罨法を行う

2 悪寒戦慄時は湯たんぽ、電気毛布を使用し保温に努める

3 発汗時は清拭及び寝衣交換をする

4 倦怠感を訴える時、環境整備、配下膳を行う

5 必要に応じてポータブルトイレを使用する

6 入浴不可時は毎日清拭をする

7 家族の面会を促し精神的慰安を図る

8 食欲不振時、主治医の許可範囲内で患者の嗜好品の差し入れを許可する

9 発熱時は主治医の指示により解熱剤を使用する

EーP(教育)

1 発熱、症状出現時は看護師に知らせるように指導する

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#2発熱の持続に関連する不安の可能性がある

目標:不安が取り除かれ闘病生活に意欲が持てる

OーP(観察)

1 VS:心音、呼吸音、熱型に注意し適宜検温をする

2 Sデータ、患者の表情の把握

3 患者の既往歴の確認:

a 先天性、後天性心疾患

b 歯科処置:抜歯など

c 産婦人科処置:子宮内膜炎、尿路感染症

d 上気道での治療と検査

e 泌尿器科処置と検査:尿道切開、尿道カテーテルなど

f 心臓手術

g 動、静脈カテーテル

h 血液透析

i 麻薬常用者

j 身体各部の炎症

k 副腎皮質ステロイド、免疫抑制剤の服用

4 検査データの把握:炎症所見、貧血、胸部レントゲン、細菌検査、心エコー

TーP(実施)

1 患者の安楽を図る:

a 発熱時は希望により冷罨法を図る

b 悪寒戦慄時は温罨法

c 発汗時は清拭や寝衣交換を施行

2 家族の面会を促し精神慰安を図る

3 患者への優しい対応

4 血液培養の用意をしておく

EーP(教育)

1 医師より治療方針について説明する

#3確認診断の為検査が多いことに関連する不安の可能性がある

目標:不安が取り除かれ検査に協力できる

OーP(観察)

1 Sデータの把握

2 患者の表情の観察

EーP(教育)

1 検査の必要性、目的を説明し納得を得る

2 検査スケジュールを前もって知らせておく

#4抗生物質の長期持続点滴をすることに関連する不安の可能性がある

目標:治療の必要性を理解し協力できる

OーP(観察)

1 Sデータの把握:

a 点滴部位の痛み

b 治療に対する不安や不満

2 点滴部位の観察:発赤、硬結、腫脹

TーP(実施)

1 点滴部位の清潔保持

2 点滴部位周囲の皮膚変化時は主治医に報告する

3 静脈炎発症時は抜針しアクリノール湿布を施行する

4 点滴ラインは適度な長さにする

5 許可された安静度内で気分転換を図る

6 家族の面会を勧める

7 官房罹患患者の面会を避ける

EーP(教育)

1 主治医より病態、予後、長期間の持続点滴が必要であることを説明する

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#5抗生物質の副作用の出現に関連する不安の可能性がある

目標:副作用が理解でき出現した場合、看護師に知らせることが出来る

OーP(観察)

1 Sデータの把握:倦怠感、食欲不振、気分不快、吐気

2 VS

3 データの把握:肝機能、腎機能、貧血

4 尿量、尿比重

5 眼瞼結膜色、爪床色

TーP(実施)

1 異常症状の出現の場合主治医に報告する

2 ショック症状を呈することがあるため、救急カートの整備をしておく

EーP(教育)

1 患者の性格を踏まえたうえ、副作用の説明をする

参考資料:標準看護計画

#6自覚症状消失後も安静度が制限されることに関連する苦痛の可能性がある

目標:安静の必要性が理解でき守れる

OーP(観察)

1 Sデータの把握:自覚症状、不満等

2 熱型の観察

3 検査データの把握:炎症所見、胸部レントゲン、心エコー

TーP(実施)

1 許可された安静度内で気分転換を図る

EーP(教育)

1 重症感染症であり安静が必要でることを説明し、病識が持てるように指導する

#7全身の臓器に塞栓症状が起こることに関連する生命危機の可能性がある

目標:異常症状出現時は看護師に伝えることが出来る

OーP(観察)

1 血管、塞栓症状の観察:

a 皮膚及び粘膜のうっ血斑、オスラー痛斑、線状出血班

b タンパク尿、顕微鏡的血尿:尿の色、

c 眼底変化

d 脾腫:左上腹部から左肩への刺痛

e 脳血管の塞栓、くも膜下出血、髄膜炎症状

TーP(実施)

1 血管、塞栓症状の出現時は主治医に報告

2 急変時に備え救急カートの準備をする

EーP(教育)

1 異常所見に気づいたときは看護師又は主治医に報告するように指導する

#8細菌の集結の為の弁破壊が起こり心不全に陥る可能性がある

目標:心不全の悪化をきたさない

OーP(観察)

1 Sデータの把握:呼吸困難、咳嗽、血痰倦怠感、心悸亢進

2 VS:HR、血圧、肺音、チアノーゼの有無、不整脈の有無、浮腫、腹水の有無

3 尿比重、尿量チェック

4 体重の変化の観察

TーP(実施)

1 必要に応じ飲水制限

2 必要に応じ飲水量、食事量をチェックしバランスの算出

3 必要時心電図モニタ装着

4 許可された安静度を守る

5 患者の安楽な体位をとる:セミファーラー位

6 環境整備を行う

7 異常時は速やかに主治医に報告する

EーP(教育)

1 苦痛時看護師又は医師に知らせるように指導する

2 医師より患者や家族に病状、処置の説明をする

#9退院に際し再発の可能性があり不安である

目標:再発予防についての知識が持て、退院後の生活に対して自信が持てる

OーP(観察)

1 患者の不安の内容の把握

2 患者の生活環境の把握

EーP(教育)

1 医師より病態予後日常生活の注意事項の説明をする

2 再発予防の為の日常生活の中での注意点について、家族同席の上説明指導をする

3 先天性高天精神疾患を持つ患者にはその疾患を加味した指導を行う

4 原因不明の微熱発熱が持続する時は速やかに受診するように指導する

#10長期間の内科治療についても改善しない場合に手術適応となり不安である

目標:手術を受け入れる事が出来前向きの姿勢が取れる

OーP(観察)

1 Sデータの把握:手術に対する受け止め方、疾患や手術に対する不安等

2 患者の表情の観察

TーP(実施)

1 患者への励まし

2 患者からの質問に対しあやふやな返答はない

EーP(教育)

1 理解度の確認を行い理解不足の場合、再度医師より説明を行う

参考資料:標準看護計画

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