心臓カテーテルを受ける患者の看護計画

循環器系看護計画

#1検査に対する不安がある

目標:知識を持つことにより不安なく検査が受けられる

OーP(観察)

1 情緒面の観察(言動、不安な点の明確化)

TーP(実施)

1 心臓カテーテル検査チェックリストに基づいてオリエンテーションと前処置を行う:

a 剃毛

b 動脈触知個所のマーク付け:両側肺動脈、後脛骨動脈の触知を確認したうえで油性マジックでマークをする。動脈触知状態をカルテに記録する

c 安定剤、下剤の与薬:医師の指示通りに確実に予約をする。下剤は患者の排泄状態に応じて調節する

EーP(教育)

1 検査の意義、方法、検査後の経過について説明する

2 心臓カテーテル検査チェックリストに基づいたオリエンテーションの施行:

a 与薬:医師の指示に従い薬剤の確実な中止と再開を厳守する

b 絶飲食:検査直前は絶飲食とし検査後飲水テストをして異常なければ食事摂取可となる

c 安静度:検査直後より翌朝まで床上絶対安静。特に検査側下肢の屈曲を禁止する。翌日の昼までは車椅子にてトイレ可。それ以後は歩行可となる。状態に応じて変更有。

d 検査後の止血について:止血目的で検査後は穿刺部への圧迫帯装着や砂袋による圧迫が必要。砂袋や圧迫体の除去は医師が状態を見て行う

e 床上排泄練習

f 必要物品:吸い飲み、ストロー、T字帯の用意

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#2休業をすることにより発作が起きる可能性がある

目標:発作を起こさず検査をスムーズに受けることが出来る

OーP(観察)

1 VSチェック

2 胸部症状の有無

3 内服指示が確実に実施されているかどうかを確認する

TーP(実施)

1 胸部症状出現時:

a VS,心電図チェック後医師に報告

b 指示によりニトログリセリン舌下し再度心電図チェック後医師に報告する

c 指示によりルート確保の介助をする

d 指示により酸素吸入を行う

EーP(教育)

1 胸部症状出現時は速やかにナースコールをするように指導する

2 指示通りに内服するように指導する

#3種々の検査前処置があり不安が募る

目標:不必要な不安を持たずに検査を受けられる

OーP(観察)

1 精神状態患者の言動、前日の睡眠状況の観察

2 前処置の確認:

a 検査前のVSチェック

b 前与薬施行前に排便、排尿の確認

c 絶飲絶食の確認

d 指輪、時計、義歯、ネックレス、メガネ、まにゅきあ、化粧、下着などの除去

e  両足背動脈の触知とマークの確認

f  充分な剃毛の施行の確認

TーP(実施)

1 不安の軽減:

a 患者の話を聴き、随時十分な説明をする

b 処置を行う時には必ず説明をしてから実施し、時間的精神的余裕を持って進めていく

c 家人の面会は必要に応じて許可する

d 血管造影室搬送後は、何でも血管造影室の看護師、医師に訴えるように説明する

2 検査前の手順:

a 排便のないときは指示に応じて義理セリン浣腸を施行し、反応便の有無確認する

b 指示の前与薬の注射を施行し前後のVS,一般状態の観察と記録をする

c 前与薬の前には排尿を済ませ、術衣への行為を促して介助をする

d 持参物品の用意:チェックリストに記載されているものを用意する

e ストレッチェーの用意:ストレッチェーの上にはバスタオルを敷いておく。

f 指示された時間に医師と共に血管造影室へ搬送する

g 血管室の看護師に患者の状態、持参物品を申し送る

3 検査後のベッドサイドの準備:

a ベッドの準備:ラバシーツ、横シーツ、湯たんぽを用意する

b モニタ準備:モニタが正確に作動するか確認する。心電図電極を用意しておく

c 点滴台、血圧計を準備

EーP(教育)

1 排便の有無を報告するように説明する

2 検査時には装飾品、義歯、下着、化粧などを外しておくように指導する

3 胸部症状、気分不快が出現時は処置中でも我慢せう報告するように指導する

 

#4検査の侵襲により胸部症状血圧低下不整脈が出現し場合によっては生命の危険がある

目標:諸症状が出現せずに順調な経過をたどることが出来る

OーP(観察)

1 VSチェック:帰室後、30分後、1時間後、2時間後、4時間後を定時として観察し状態に応じて適宜チェックする。

2 胸部症状の有無

3 穿刺部位の観察:出血、ガーゼ汚染の有無、砂袋、圧迫帯の圧迫状態

4 循環状態の観察:足背動脈、後脛骨動脈の触知状態、四肢の冷感、チアノーゼの有無

5 造影剤の副作用の観察:悪心、頭痛、眩暈、発疹の有無

6 安静の確認:体動制限の厳守

7 尿比重と尿量チェック

8 モニタ監視:HR、不整脈の有無と数、ST変化の観察をし異常時は医師に報告する

9 安静による苦痛の有無の観察

TーP(実施)

1 血管造影室の看護師より申し送りを受ける:心臓カテーテル検査記録を元にして術中のVS、使用薬剤等

2 医師同伴で患者を病室まで搬送する:患者をベッドに移動する時は血圧低下防止と穿刺部位の安静を保つため注意深く行う

3 モニタを装着し最初のモニタ記録をカルテに貼付する

4 帰室度、VSチェック、処置などが済み精神的に落ち着けば飲水テストを行う。悪心や嘔吐がなければ食事介助をする

5 医師の指示で内服を再開する

6 VS異常時は医師に報告するとともに心電図チェックをする

7 指示時間に砂袋を医師が除去する

8 医師の指示に従い安静度を介助する

9 安静による個通がある場合には可能な限りで体位交換、腰部マッサージなどを行う

10 翌日には医師による圧迫帯の除去、ガーゼ交換の介助をする

11 安静の制限がある場合は、ADLの介助を行う

EーP(教育)

1 安静の必要性を説明し理解を得る

2 胸部症状の出現時、創部痛、創部の違和感がある時はすぐにナースコールをするように指導する

3 検査後の食事は無理のないように摂取するように説明する

4 尿意、便意等の苦痛は我慢せず看護師に知らせるように説明する

参考資料:標準看護計画

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