経鼻経管カテーテルの挿入と管理
経鼻経管カテーテルの挿入をする
①経鼻経管カテーテルの挿入に必要物品を準備する。
・ 経鼻カテーテル(号数を確認)
・ キシロカインゼリー。
・ ガーゼ。
・ 固定ケープ。
・ 確認の為の聴診器。
・ 確認の為のカテーテルチップ(エアーを入れるもの)
・ カテーテルジョイント・コネクター
(カテーテルを閉鎖しておくもの)
(カテーテルについていて必要なければよい)
②患者さんを確認し、説明し承諾を得る。
・ 患者さんの氏名を答えてもらい確認する。
・ ネームバンドを確認する。
③挿入に適した体位をとる。
・ 座位またはベッドを挙上する。
・ 誤嚥予防の為に頸部を軽く前屈させる。
④経鼻胃管カテーテルの挿入の長さの目安を見る。
・ 挿入する経鼻カテーテルの長さは、
剣状突起から耳たぶまでと、耳たぶから鼻尖までが目安。
・ 成人では約55センチだが、
胃内に留置するように10センチほどプラスする。
・ 65センチから70センチが目安。
④経鼻カテーテルの先端にゼリーをつける。
・ ガーゼにゼリーをとり、カテーテルの先端にゼリーをつけて挿入する。
⑤頸部を軽く前屈させ嚥下を促しながら胃までカテーテルを進める。
・ 患者さんに唾をのむことを促し嚥下時に
カテーテルを挿入するようにする。
・ 嚥下運動に合わせて管を胃まで入れる。
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⑥口を開けてもらい、カテーテルが口内でとぐろを巻いていないか確認する。
・ 頸の向きや角度を調節することで、 挿入しやすくなる場合もある。
・ 例えば、右の鼻腔から挿入する場合、 頸部を左に向けると、
下咽頭の左は狭く右は広くなるので 咽頭の右側に入れ易い等。
・ 口腔内に管が停滞していたら、 カテーテルを引き抜いて再度挿入する。
・ 咳嗽や呼吸困難が出現したら、 気管内に誤挿入されている可能性がある。
抜去して呼吸を整えてから再挿入する。
⑦経鼻胃管カテーテルを鼻腔から咽頭まで挿入する。
・ 鼻先を押し上げるようにして、咽頭まで挿入する。
・ 最初に抵抗がある時はいったん止める。
そのまま行くと出血することがある。
・ 鼻中隔湾曲症や鼻腔に狭窄のある時は、 反対の鼻腔から挿入する。
⑧経鼻経管カテーテルの先端の位置を確認する。
確認するには2通りの方法がある。
他にレントゲンで確認する方法もあるが看護師には実用的でない。
・ 一つ目:
経鼻経管カテーテルにカテーテルチップを接続し、胃内容物が吸引できるか確認する。
胃内容物が吸引出来たら、 カテーテルの先端が胃内に到達できている。
・ 二つ目:
経鼻経管カテーテルにカテーテルチップを接続し、胃の中に空気を入れてみる。
聴診器を胃の部分に当てて、気泡音がするか確認する。
確認の方法は各病院で異なります。
私の以前勤めていた病院では、1つ目の方法でした。
現在勤務している病院では、二つ目の方法を用いています。
⑧経鼻胃管カテーテルの挿入位置が動かないように固定する。
・ 固定用テープで管と鼻とを固定する。
・ 鼻腔の周りや鼻翼を圧迫しないようにする。
・ 自己抜去予防の為に、管が患者さんの目になるべく触れないように固定する。
・ テープを貼る前に皮膚の汚れを落とす。
・ 固定テープは定期的に貼りかえて皮膚の観察をする。
参考図書:「臨床看護技術ガイド」他。