肩関節脱臼の看護目標
1 安静・固定による疼痛の軽減を図る。
2 整復位を保持する。
肩関節脱臼の観察プラン(OーP)
1 疼痛の有無と部位。
2 循環障害の有無:皮膚色・冷感など。
3 知覚異常の有無:しびれ・感覚の鈍さなど。
4 手指運動の確認。
肩関節脱臼の援助プラン(TーP)
整復時
1 整復の方法を説明し、指示された肢位をとってもらう。
2 緊張すると整復がスムーズに行えないために、リラックスするように説明する。
3 整復後は三角巾や綿包帯で最低3,4時間の外固定を行う。
整復後
1 よく観察し、必要があれば包帯を巻く治す。同時に皮膚の水疱、かぶれなどを観察する。
2 発汗に対する工夫、毎日のまき直しと清拭。
3 抹消の循環を良くする為、指の屈伸運動を頻回に実施。
術後
1 良肢位の保持、肢位固定。
肩関節脱臼の指導プラン(EーP)
1 包帯、ギブス、術後の固定など、ゆるかったりあるいはきつく感じたりする時は、訴えるように説明する。
2 整復後痛みがないと、外固定を自分で除去してしまう場合がある。反復性脱臼を予防する為に、固定の必要性について理解してもらう。
手術を受ける習慣性肩関節脱臼患者の看護計画
#1肩関節の脱臼により痛みやADLに制限がある
目標:ADLの工夫が出来肩関節の安静が保てる
OーP(観察)
1 疼痛
2 ROM
3 脱臼肢位
4 脱臼暦
5 ADL
TーP(実施)
1 自力での脱臼整復不能時、医師に報告
2 必要時ADLの援助
EーP(教育)
1 良肢位の保持:外転、外旋運動の制限の説明
#2肩関節の制動術に関連する不安がある
目標:手術に対する理解ができ、術前練習を通して安心が得られる
OーP(観察)
1 ROM
2 疼痛
3 疾患の理解度
4 不安内容
TーP(実施)
1 手術説明後の理解度の確認
2 術前オリエンテーション:手術に関連して、疾患に関連して
3 不安内容に対する説明
EーP(教育)
1 術前練習:片手動作になれる、食事(スプーン、フォークの利用)、排泄(ウオシュレットの利用)、更衣(マジックテープを利用したりランニングにするなどの工夫)
#3肩関節の外固定に関連した苦痛がある
目標:患肢の安静が守れ症状の変化が正しく報告できる
OーP(観察)
1 外固定状態、ベルボー固定、デゾー固定、三角巾固定、ゼロポジション
2 患肢の循環障害(上腕動脈の損傷)
3 患肢の神経障害(腋窩神経麻痺、腕神経叢麻痺)
4 腫脹
5 疼痛
6 ADL
TーP(実施)
1 ゆるみ、ずれなど患肢の固定不良時医師に報告
2 疼痛時医師の指示により鎮痛剤の使用
3 循環障害、神経障害出現時医師に報告
4 ADLの援助、食事:セッテイング、更衣:紐結び、着脱、清潔
EーP(教育)
1 約3時間の外固定時間は良肢位とする
2 疼痛、しびれの出現、手指の動き不良時は報告するよう指導する
#4肩関節の長期外固定の為上肢に拘縮が起こりやすい
目標:指示された運動が守れ継続できる
OーP(観察)
1 固定状態
2 ROM
3 患肢の運動
4 運動時の疼痛
5 患肢の腫脹
6 リハビリテーションに対する意欲
TーP(実施)
1 医師による肘関節の他動運動時、介助
2 肩関節運動開始時、肩の温罨法:ホットパック
3 医師の指示により鎮痛剤の使用
4 リハビリテーションの進行に合わせて激励
EーP(教育)
1 リハビリテーションプログラムの説明、手術後6週までは外旋、外転位を避ける
2 疼痛腫脹しびれ出現時は報告するよう指導する
#5肩関節脱臼の制動術後の機能回復に不安がある
目標:ADLの工夫が出来、日常生活に自信が持てる
OーP(観察)
1 ROM
2 ADL
3 家族の協力の程度
TーP(実施)
1 医師、PT、家族との連絡調整
EーP(教育)
1 家族も含めて退院指導を行う、患肢への負担を避ける、患肢ROM拡大、筋力トレーニングの継続、定期的なリハビリテーション通院の必要性、家族によるADLの援助
参考資料:標準看護計画
料理チャンネル→https://www.youtube.com/channel/UCmnwzyXL0ZcT–wDGFuMW5A
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