胃瘻造設術(PEG)の管理

1 PEGとは
 PEGは、経皮内視鏡的胃瘻造設術と呼ばれ、内視鏡を用いて胃の内腔と腹腔の皮膚の間に瘻孔を増設する手術です。

スポンサーリンク

PEGの適応と禁忌

① PEGの一般的な適応。
・ 経腸アクセスとして:脳血管障害、認知症などによる摂食不能、神経筋疾患による嚥下不能など。
・ 誤嚥性肺炎を繰り返す場合:誤嚥による経口摂取不可能、 経鼻胃管留置に伴う誤嚥リスクが高い。
・ 減圧の目的:幽門狭窄、上部省庁閉塞がみられる。


② PEGの禁忌と注意例。
 内視鏡が通過困難な咽頭口頭・食道・胃噴門部の狭窄、大量の腹水貯留、極度の肥満、著明な肝腫大、 胃の腫瘍性病変や急性粘膜病変、胃手術の既往、横隔膜ヘルニア、高度の出血傾向、全身状態不良で予後不良と考えられる場合。


③ PEGに関連した合併症。
・ PEGの増設自体に関連したもの:心・呼吸停止、誤嚥、咽頭痙攣、腹膜炎、敗血症、創感染、胃出血、胃穿孔。
・ 留置した胃ろうチューブに関連したもの:潰瘍。

カテーテルの種類

 胃瘻カテーテルは、胃内固定板と体外固定板で 固定することにより自己抜去を防止しています。

 胃瘻カテーテルの胃内固定板にはバルン型とバンバー型があります。
 体外固定板には、ボタン型とチューブ型があります。
・ バルン型:バルン内の滅菌蒸留水を抜いて挿入抜去するので、 交換が容易である。
  バルンが破裂することがあり、短期間で交換になることがある(1か月)


・ バンバー型:カテーテルが抜けにくく交換までの期間が長い(4カ月)
  交換時に痛みや圧迫感を感じる。


 ボタン型:目立たず動作の邪魔にならないことや、栄養剤の通過する距離が短いので、カテーテルの自己抜去は少ない。
ボタンの開閉が指先でやりにくいことがある。


・ チューブ型:投与時に栄養チューブとの接続が容易である。
  露出したチューブが妨げになり自己抜去しやすい

 

スポンサーリンク

PEGと経腸栄養の特徴

1 PEG増設の利点。
① 経鼻チューブと比較して違和感が少ない。低刺激で苦痛が緩和される。
② 手技、管理が容易で、施設在宅管理がしやすい。
③ 経口摂取の併用が可能である。経口摂取の不足分の栄養を胃ろうチューブより補給できる。
  確実な栄養水分を保ちながら嚥下訓練ができる。
④ リハビリテーションに支障がない。 動作の制限がない。
⑤ 経鼻法、IVHに比べボディイメージを損なわない。

2 経腸栄養の利点。
① 腸管の粘膜も腸の運動も常に保たれる。
② 腸粘膜の萎縮を防止し、感染症が発症しにくい。
③ 患者の免疫能の低下をきたしにくい。
④ 消化管維持に必要な水分や電解質などを保有して、過剰な物を体外に排泄する自動調整作用が順調に行われる。
⑤ 栄養方法が簡便で、菌血症の発症などの合併症が少なく費用も掛からない。

 参考資料:スキルアップ臨床看護技術。