#1抗凝固療法開始により副作用が出現する
目標:副作用の予防ができる
OーP(観察)
1 副作用の観察
a ウロキナーゼ:ショック、血圧低下、吐き気、嘔吐、食欲不振、肝機能障害
b メシル酸ガベキサート:過敏症、血管障害、出血傾向、ショック
c ヘパリンナトリウム:過敏症、出血傾向、脱毛
d ワーファリンカリウム:過敏症、出血傾向、消化器症状
2 出血傾向の観察
a 歯肉出血:量持続時間歯磨きによる出血のいなか
b 皮下出血:部位、大きさ、疼痛の有無
c 血尿血便の有無
d 眼瞼結膜の充血、結膜出血の有無
e 性器出血生理出血日の延長
f 採血や注射針入部の出血や皮膚の状態の観察
g IVH挿入や長期間血管確保している場合は刺入部の出血や皮膚の状態の観察
h 外傷の有無
3 ショック:血圧低下、呼吸困難、胸内苦悶に尿量減少
4 過敏症状:発疹、じんましん、掻痒感、悪寒、顔面紅潮
5 消化器症状:食欲不振、悪心、嘔吐、下痢
6 与薬方法や与薬量を把握する
7 検査データの把握:尿テープ、便潜血反応、PT、血液型、出血時間、肝機能
8 PT20&以下の場合は、特に出血傾向を念頭において観察する:脳出血、眼底出血、肝腎障害
TーP(実施)
1 出血傾向のある場合
a 出血時には速やかに医師に報告し検査データに留意する
b 注射針刺入後は、止血を確認するまで圧迫止血を行う
c 内出血斑部の疼痛や腫脹がある場合には温湿布冷湿布で症状の軽減を図る
d 歯肉出血予防の為にやわらかい歯ブラシを使用し出血が持続する場合には水歯磨きを使用して口内をスッキリさせる
e 常に皮膚の清潔に努め入浴清拭時にはタオルで強くこすらない
f ヘパリンナトリウムによる出血の場合、ヘパリンナトリウム50mgに対して1%の硫酸プロタミン50mgを使用し止血の有無の確認を行う
2 ショック時
a 必要に応じて救急蘇生の準備とショックボックスの準備をする
b 血管確保の準備施行
c ショック体位をとる
3 過敏症
a 皮膚の清潔を保つ
b 下着は綿製のものを使用する
4 消化器症状
a 吐気、嘔吐時は冷水による含嗽を行う
5 外傷時は速やかに処置を行い経過のチェックを行う
EーP(教育)
1 出血傾向(出血班の出現、歯肉出血、止血不良)のある場合はすぐに申し出るように指導する
2 PTの治療域(20%から30%)を説明する
3 PTの測定が治療の指針となるために定期的に受診するように説明する
4 副作用を説明し異常のある時は言うように説明する
#2抗凝固療法剤の長期服用による拘束感があり精神的に苦痛がある
目標:服薬の重要性を理解して正しく服用できる
OーP(観察)
1 現在行われている治療内容(薬種、予約数、与薬方法)を把握する
2 正しく服用できているか定期薬処方日に確認する
3 抗凝固療法の必要性の理解度を把握する
4 言動や表情の観察を行う
5 社会的背景、家族背景等から患者の置かれている立場を知る
TーP(実施)
1 患者とのコミュニケーションを良好に摂り信頼関係を持つ
2 患者の訴えやすい雰囲気を配慮する
3 苦痛の訴えや精神的イライラ感があれば、医師と連絡を取る
4 必要時内服薬の確認を行う:自己管理が困難な場合は看護師管理とする
EーP(教育)
1 薬物の効果目的について説明する
2 服用の必要性と疾病を関連つけて説明する
3 服用を中断することによる弊害について患者の心理面を考慮しながら指導する
4 家族を含めた指導の機会を持つ
参考資料:標準看護計画
料理チャンネル→https://www.youtube.com/channel/UCmnwzyXL0ZcT–wDGFuMW5A