下肢静脈瘤患者の術前後の看護計画

スポンサーリンク

#1長時間の立位や座位により下肢うっ血が起こる

目標:下肢の安静により静脈還流を助け、破壊や閉塞を起こさない

OーP(観察)

1患肢の変色

2皮膚毛細血管の拡張

3下肢疲労感の有無

4静脈瘤の痛み

5下肢の腫脹

 

TーP(実施)

1仰臥位時は、下肢挙上15~20センチとする:この時、膝窩動脈の圧迫や股関節屈曲を避ける

EーP(教育)

1長時間の起立や椅子に腰かけることを避ける

2座位時長時間足を組まない

3締め付ける下着(ガードルやボディスーツ)をつけない

 

 

#2静脈うっ血が進行すると二次的合併症を起こしやすい

目標:皮膚栄養障害による潰瘍や血栓閉塞、外傷による感染を防ぐことが出来る

OーP(観察)

1腫脹、疼痛、圧迫痛、しびれ感、熱感、発赤

2皮膚潰瘍の有無

3VS

 a肺塞栓の場合、疼痛皮膚の色腫脹水分チェック:二次的塞栓症。胸痛、咳、血痰、発熱:肺塞栓。

TーP(実施)

1床上安静

2局所温罨法:炎症反応を軽減させ皮膚の緊張、浮腫、疼痛緩和

3局所冷罨法

4医師の指示により抗生物質与薬

5弾力包帯使用

 a肺塞栓の場合:長時間四肢を同一体位に置かない、十分な水の補給:循環血液量を増加させるため

EーP(教育)

1下肢の安静の必要を説明し下肢マッサージや活発に動かさないように説明する

2外傷予防の為危険物の取り扱いを注意、下肢挙上の説明

 a肺塞栓の場合:ベッドの足元挙上の意義について説明、水分摂取の説明

 

スポンサーリンク

#3血栓性静脈炎を伴った場合、抗凝固療法がおこなわれることがある

目標:抗凝固療法のコントロールが出来新たな血栓形成を起こさない

OーP(観察)

1皮膚、粘膜の状態

2尿、便、性器からの出血

3検査データ

TーP(実施)

1危険物を取り除き外傷をつくらない

2定期的に血液凝固時間、出血時間など測定しながら与薬する

EーP(教育)

1抗凝固剤を説明し、副作用を防ぐ:早期発見

2医師の指示通り、抗凝固剤の服用量、時間を正確に守る

 

 

 

#4下肢全体の組織損傷が多くリンパ還流が傷害される

目標:深部静脈の還流を促し、うっ血を最小限にとどめることが出来る

OーP(観察)

1皮膚の状態、創出血の有無、足趾の色、爪床チアノーゼ、疼痛、しびれ感、末梢冷感、腫脹の有無、運動障害

TーP(実施)

1ガーゼ交換、下肢挙上、医師の指示により鎮痛剤与薬

2弾力包帯の使用:同じ強さで末梢から中枢に向けて巻く。その後鼠経部まで巻き余分がある場合下方へは巻かない

3体動や歩行により包帯がずれることがあるので、その際は巻き直す

EーP(教育)

1うっ血防止の為、下肢挙上説明

2弾力包帯の必要性を説明

3術後1か月以上は圧迫包帯又は男性ストッキングを使用:1週間圧迫包帯、以後弾性ストッキング

 

 

#5術前より皮膚の低栄養状態をきたしている場合、創治癒の遅延や感染を起こしやすい

目標:創部の清潔保持が出来、血流の改善を図ることにより縫合不全を起こさない

OーP(観察)

1VS、疼痛、腫脹、発赤、ガーゼ汚染の色と量

TーP(実施)

1ガーゼ交換は無菌的操作で行う

2抗生物質の指示がある場合は正確に与薬する

EーP(教育)

1ガーゼ除去などの場合は看護師に報告するように説明する

2排尿時ガーゼ汚染に注意

 

スポンサーリンク

#6表剤静脈と深部静脈の交通や静脈弁の不全から再発することがある

目標:日常生活指導を理解することから下肢静脈瘤の再発を予防することが出来る

OーP(観察)

1下肢変色、下肢疲労感、疼痛、重圧感、腫脹

TーP(実施)

1静脈をうっ血させるような体位を避ける

EーP(教育)

1刺激感染を防ぐため、下肢を清潔にしておく

2創傷、過度の圧迫などを下肢に与えない

 a締め付ける衣類はつけない

 bコルセット、ガードル、靴下止めは避ける

 c長時間同一位置に足を置かない

 d神経や血管を圧迫するので座る時に足を組まない

 e静脈還流を良くする為に保温に気を付ける

 f下肢倦怠感のある場合は臥床し下肢挙上する

 

 

参考資料:標準看護計画