頸部郭清術を受けた患者の看護計画
#1リンパ瘻の為、回復が遅れる可能性がある
目標:リンパ瘻を防ぎ創部の治癒が促進される
OーP(観察)
1 ガーゼ汚染の色、量、程度
2 創部の状態
3 SBチューブ内の量、性状、悪臭の有無
4 疼痛の有無
5 検査データ
6 食事摂取状態
7 腹部症状
8 精神状態
TーP(実施)
1 ガーゼ交換時創部の圧迫を維持する
2 リンパ瘻をつくった場合、高たんぱく低脂肪への食事を配慮する
3 患者の訴えを良く聴き精神的なフォローに努める
4 現在の状態について理解が不十分な点があれば補足、医師へ再確認する
EーP(教育)
1 ガーゼ汚染時の注意事項及び対処方法について指導する
2 頭頸部をむやみに動かさないように指導する
#2瘻孔による二次感染の恐れがある
目標:瘻孔をつくらず創部の治癒促進が図れる
OーP(観察)
1 創部の状態、色、腫脹、瘻孔の有無
2 ガーゼ汚染の量、色、悪臭の有無、性状
3 疼痛の有無、部位、程度
4 検査データ
5 食事摂取状態
6 VS
7 排膿量
TーP(実施)
1 ガーゼ交換の介助
2 切開、排膿、洗浄、ドレーン挿入の介助
EーP(教育)
1 ガーゼ汚染時の注意事項及び対処方法について指導する
2 頭頸部をむやみに動かさないように指導する
#3頸部腫脹による圧迫で、呼吸状態が安定しない恐れがある
目標:腫脹が最小限にとどまり、呼吸が楽にできる
OーP(観察)
1 VS
2 呼吸状態、チアノーゼ
3 呼吸困難の有無
4 肺雑音の有無
5 出血、疼痛、腫脹の有無と程度
TーP(実施)
1 圧迫を増強させない体位の工夫をする
2 医師の指示により酸素吸入を行う
EーP(教育)
1 呼吸困難時の注意事項及び対処方法について指導する
2 過度の心配による過換気が起こらないよう呼吸法を指導する
#4疼痛が出現する恐れがある
目標:疼痛が緩和され苦痛が軽減する
OーP(観察)
1 VS
2 疼痛の有無、程度、部位
TーP(実施)
1 疼痛部位と程度の確認
2 指示された鎮痛剤を与薬する
EーP(教育)
1 体位変換の必要性を説明する
2 疼痛時、医師や看護師に遠慮なく連絡するよう説明する
#5上肢挙上困難による社会復帰に不安がある
目標:残された機能の回復が促進され日常生活や社会復帰に自信が持てる
OーP(観察)
1 挙上可能な範囲
2 皮膚の緊張度
3 ADL介助の有無
TーP(実施)
1 術前オリエンテーションの徹底
2 必要によりADL介助
EーP(教育)
1 上肢の滑車運動を指導する
2 ADL訓練を指導する
3 患側を冷やさないように保温の工夫を説明する
参考資料:標準看護計画