シェーグレン症候群患者の看護計画

免疫系看護計画

#1眼の乾燥の為、異物感がある

目標:角膜の損傷が予防でき角膜保護ができる

OーP(観察)

1 灼熱感、異物感、疼痛、掻痒感、羞明感、目の疲労感などの有無

2 視力低下の有無

3 眼球結膜の状態:充血、出血の程度

4 眼科検査:シルマーテスト

5 検査データ:ESR、CRP、Γ―グロブリン値の上昇

TーP(実施)

1 室内の温度湿度の調整

EーP(教育)

1 眼の清潔保護の為、不快感があっても不潔な手で触らないように説明する

2 眼症状の強い時は直射日光を避け、外出する時はサングラス帽子日傘などを使用するように指導する

3 長時間の読書、テレビなどの目の疲労感を避け計画的に休息をとるよう指導する

4 眼の安静、疲労回復の為睡眠を十分とるように指導する

5 人工涙液の点眼を指導する

#2口腔内の自浄作用低下により口内炎が多発する

目標:口腔内の清潔が保持でき口内炎による疼痛がない

OーP(観察)

1 口腔の乾燥状態

2 舌の発赤の有無

3 潰瘍の部位、数、大きさ、深さ

4 食事摂取状況

5 虫歯の有無

6 口臭の有無

TーP(実施)

1 食事形態の工夫:軟飯、粥、濃厚流動食など

2 温度湿度の調整を行い上気道感染の予防をする

EーP(教育)

1 口腔ケアについて指導する

a 含嗽を1日5~6回行う

b 口腔、歯牙の清潔の為歯磨きを食後に必ず行う

c 潰瘍形成部に軟膏を塗布する

d 食事摂取が困難な時はプリンヨーグルト牛乳乳製品や濃厚流動食など高カロリー、高たんぱく食品の摂取

e 人工唾液薬を使用する

f 冬季など乾燥時期はマスクの着用

g 歯磨きは強いブラッシングで歯肉を傷つけない。また柔らかめのブラシを使用する

#3多発性の関節痛がある

目標:疼痛の緩和方法を知り安静保持ができる

OーP(観察)

1 疼痛のある関節の部位の状態、発赤、運動障害の有無、程度

2 ADL状況

3 疼痛の有無、自制の可、不可

TーP(実施)

1 疼痛の強い時は医師の指示により非ステロイドホルモン系消炎鎮痛剤の与薬

2 局所へ軟膏、湿布の使用:ただし温罨法、冷罨法の決定は医師の指示による

3 運動障害の強い時、安静が必要な時は配膳、車椅子移送を行う

4 危険物の除去、環境整備

5 医師と連絡を取り運動、安静など一貫した指導を行う

EーP(教育)

1 正しく軟膏、湿布、鎮痛剤を使用するように指導する

2 関節の安静、運動について指導する

やさしいシェーグレン症候群の自己管理
by カエレバ

#4予後に対する不安がある

目標:疾患を受容し治療に専念できる

OーP(観察)

1 言動、訴えなどの観察

2 患者、家族の社会的背景の把握

3 疾患に対する理解度

TーP(実施)

1 患者の訴えを聞く(特に入院時、検査処置前後など)

2 患者の理解度に合わせ分かりやすくかみ砕いて説明する

3 気分転換が図れるよう散歩、読書、趣味などの助言をする

EーP(教育)

1 患者の理解度に合わせた生活指導をする

参考資料:標準看護計画

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