経カテーテル肝動脈塞栓術後の患者の看護計画
#1肝動脈に塞栓物質を注入することにより胆管系、肝細胞の壊死が起こり肝機能低下、胆道炎を起こしやすい
目標:痛むや発熱が2~3日後までに消失し、胆汁瘻、胆汁性腹膜炎、肝不全を起こさない
OーP(観察)
1 発熱、悪寒、戦慄、冷汗、尿量、脱水症状
2 腹痛、腹膜刺激症状
3 貧血症状
4 血液検査データ:GOT、GPT、LDH、ZTT、TTT、r-GTP、血液像
5 抗ガン剤使用している場合は、その副作用
TーP(実施)
1 輸液管理
a 医師の指示にて抗生物質与薬
b 適宜、鎮痛、解熱の処置を行う
2 安静:医師の指示による
a 床上安静による苦痛の緩和
3 食事:経口摂取は医師の指示にて開始
EーP(教育)
1 安静の必要性を説明する
#2凝固因子の産生障害があるために動脈造影後、穿刺部から出血しやすい
目標:圧迫帯、砂嚢貼用が十分であり穿刺の止血ができる
OーP(観察)
1 穿刺部の出血、血腫、疼痛、穿刺部より末梢の動脈触知、しびれ感、冷感、チアノーゼの有無
TーP(実施)
1 圧迫帯、砂嚢貼用
a 医師の指示にて圧迫帯、砂嚢除去
2 出血があれば医師に報告し、適宜ガーゼを無菌操作で交換する
3 24時間床上安静:医師の指示による
4 医師の指示により止血剤を使用
EーP(教育)
1 出血傾向があること、動脈穿刺をしていることで安静が重要であることを説明する
#3造影剤の副作用を起こすことがある
目標:造影剤の副作用がない。症状を早期に発見し対処でき症状が消失する
OーP(観察)
1 発疹、吐気、嘔吐、くしゃみ、咳嗽、結膜充血、流涙、頭痛、心悸亢進
2 乏尿、腎不全症状
a 尿量と帰室後1回目、2回目の尿比重チェック
TーP(実施)
1 抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤の与薬
2 輸液または飲水を促し、造影剤排泄促進を図る
参考資料:標準看護計画
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