眼外傷患者の看護計画
#1眼外傷による視力低下、眼痛などの症状が強い
目標:安静、止血剤、点眼、抗生物質等の保存的治療により感染、再出血を起こさない
OーP(観察)
1 受傷時状況、時刻、場所
2 受傷時の眼鏡、コンタクト使用の有無
3 眼瞼擦過傷、眼瞼腫脹
4 眼症状:眼痛、視力、充血、流涙、羞明感、飛蚊視、複視、眼圧、頭痛
5 その他の部位の外傷の有無
6 吐気、嘔吐
7 検査データの把握:水晶体脱臼、網膜裂孔などを併発している可能性
TーP(実施)
1 眼痛強い場合、主治医の指示にて鎮痛剤の投与
2 抗生物質、点眼などの確実与薬:自己点眼できない場合は看護師が介助
3 視力低下が著しい時は病室、ベッド周辺の整頓及び危険防止
4 安静保持の確認:出血時は両眼帯、座位安静
5 安静の程度に応じて排泄、食事、保清面での介助
EーP(処置)
1 安静と眼帯の必要性について説明する
2 点眼指導
3 眼症状異常時すぐに連絡するよう指導する
#2眼外傷により緊急入院、緊急手術に関連した不安が強い
目標:医師のムンテラ、看護師とのコミュニケーションにより精神的に安定し手術に臨める
OーP(観察)
1 言動、表情、態度による精神状態
TーP(実施)
1 落ち着いたたあ緯度で接し安心感を与える
2 前与薬注射
3 ベッド作成および病室ベッド周辺の準備
EーP(処置)
1 余裕があれば手術後の一般的経過(安静、食事、排泄)について的確に説明しておく
#3術後の安静制限に関連した苦痛がある
目標:眼の安静を保ちながら身体の安楽が図れる
OーP(観察)
1 安静の状態:手術当日は絶対安静、翌日より許可あればトイレ歩行可
TーP(実施)
1 安楽な体位の工夫
a 眼科用まくら使用し、頸部を固定:四肢は自由
b 腰部マッサージ、円座挿入
2 眼の安静、保護
a 必要以外の会話は避ける
b ガーゼを触ったり、外したりしない
c 両眼帯、翌日より許可あれば片眼帯
d 直射日光を避け、カーテンなどで調節して適当な暗さを保つ
#4両眼帯貼用のため必要物品の位置が分かりにくい
目標:必要物品の位置を覚え、自分で物品をとれる
OーP(観察)
1 ベッド周辺での患者の動作範囲
TーP(実施)
1 ナースコールの位置確認
2 テイッシュペーパー、吸い飲みなどの位置確認
#5安静による食思低下の可能性がある
目標:5割以上の食事摂取ができる
OーP(観察)
1 胃部症状:吐気、嘔吐
2 食事摂取量、摂取状況
TーP(実施)
1 必要に応じて食事介助
#6ベッド上安静に関連した排泄困難がある
目標:ベッド上で排泄できる
OーP(観察)
1 尿意の有無
2 自然排尿状態
3 腹部症状
TーP(実施)
1 排泄介助:必要時導尿
#7安静による清潔面での制限がある
目標:安静度の範囲内で身体が清潔に保たれる
OーP(観察)
1 身体の発汗状態
2 不快感の有無
TーP(実施)
1 モーニングケア、イブニングケア
2 全身清拭
3 口腔内清拭、含嗽
4 足浴
5 髭剃り
6 洗髪:手術後7日目から介助で洗髪
7 シャワー:術後7日目より
8 入浴:術後14日目より
#8緊急手術に関連した感染を起こしやすい
目標:手術後感染を起こさず可能な限り視力がアップする
OーP(観察)
1 VS
2 眼痛
3 頭痛
4 ガーゼ汚染
5 眼脂
6 流涙
7 視力
TーP(実施)
1 ガーゼ交換介助:1週間清潔交換
2 抗生物質、点眼などの確実与薬
EーP(処置)
1 手術後1週間以内はガーゼを外したりしないよう説明する
2 点眼時は必ず手を洗ってから行うよう説明する
3 むやみに汚い手で目を触ったりガーゼを外したりしないよう説明する
#9術後1~数カ月で外傷性白内障、外傷性緑内障、交換性眼炎を続発する可能性がある
目標:退院後も合併症を起こさない
EーP(処置)
1 退院時オリエンテーション:用紙に基づく
2 おこりやすい合併症についてあらかじめ説明しておく
3 眼痛、頭痛、視力低下などの異常時には受診
4 定期受診
5 点眼指導
参考資料:標準看護計画
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