鼓室形成術を受ける患者の看護計画
#1手術後も現在の耳症状が継続する恐れがある
目標:現状態を把握し術前オリエンテーションにより不安なく手術が受けられる
OーP(観察)
1 耳漏、悪臭
2 耳鳴り
3 視力障害、聴力検査
4 疼痛、頭痛
5 眩暈、眼振
6 顔面神経麻痺
7 手術に対する精神状態の把握
TーP(実施)
1 手術前オリエンテーション
a 一般的オリエンテーション
b 輪ゴムの準備、整髪、剃毛
2 手術のついて理解不十分な点があれば捕捉、医師へ再確認
#2手術による鼓索神経麻痺、顔面神経麻痺が考えられる
目標:麻痺症状が早期発見され、適切な処置が受けられる
OーP(観察)
1 眩暈、眼振、顔面神経麻痺、聴力、耳鳴り、吐気、耳閉感、耳漏感の有無
TーP(実施)
1 顔面神経麻痺がおこった場合
a 眼球結膜保護のため点眼や夜間テープの貼用
b 顔面筋肉の運動:リハビリテーション
2 安静度指示の厳守
3 排泄の介助
4 眩暈がなければ歩行時のふらつきに注意し必要時歩行介助
EーP(教育)
1 急激な体動を避けて患側を下にしないように指導する
2 絶対に鼻をかまないように指導する
#3創部の汚染防止の為、洗髪、入浴が出来ず不快感がある
目標:保清に努め不快感が軽減する
OーP(観察)
1 頭部汚染:掻痒感の程度
TーP(実施)
1 アルコール洗髪又はドライシャンプー及び清拭
2 初回の耳内ガーゼ交換後、医師の許可があれば洗髪シャンプー介助
3 毎日のブラッシング
EーP(教育)
1 創部を練らさ無いように指導する
#4慢性中耳炎の再発の可能性がある
目標:誘因となるものが避けられ再発を招かない
EーP(教育)
1 継続的な通院治療と耳内痛、耳内湿潤感の出現などの異常時は受診をするよう指導する
2 規則正しい生活を指導する
a 禁煙
b 激しい運動を避ける
c 感冒に罹患しない
3 洗髪時耳内に水が入らないよう、綿球を詰めたりして注意するよう指導する
4 1年間は水泳禁止:医師指示を受けるよう説明する
参考資料:標準看護計画