#1生命が危機状態となる重大な損傷に関連して、意識低下や循環動態が変動する
目標:緊急度が判断され、適切な治療を受けて生命が維持できる
OーP(観察)
1 VS
a 呼吸:胸郭の動き、自発呼吸の有無、異常呼吸の有無、呼吸音、チアノーゼの有無、喀痰の性状
b 循環:血圧、脈拍、ECGモニタ、顔面蒼白、冷感、発熱の有無、尿量、尿性状
2 神経症状:意識レベル、瞳孔径、対光反射、痙攣、麻痺の有無、不穏症状、四肢のしびれ、体位
3 外観的観察:外傷の部位、程度、出血状態、腫脹、皮下出血の有無、四肢変形の有無、有痛部位の抽出
4 検査データ:頚部、頭部、胸部、腹部および四肢レントゲン、頭部CT、一般血液、血液ガス、胸部エコー
5 受傷時間、原因、来院までの経過を聴収
TーP(実施)
1 呼吸停止及び心停止時:CPRの準備と介助
2 大量の外出血に対する止血の介助
3 輸液路の確保の準備と介助
4 薬物の確実与薬:強心剤、血管収縮薬、代用血漿、血液製剤
5 四肢骨折に対する処置の準備と介助
EーP(教育)
1 現状の状況を説明し、処置に関する説明を行う
#2大量の出血に関連してショック状態となり生命に危機を生じる
目標:出血点が確認されて、適切な処置によりショック状態が改善する
OーP(観察)
1 創部:創部の確認、腫脹、皮下出血の有無と程度、出血の状態と量
2 VS
a 循環:血圧低下、脈拍減少、CVP低下、尿量減少、チアノーゼの程度、抹消温、皮膚循環、尿量
b 神経症状:不穏症状、不安、意識レベルチェック
c 呼吸:RR、代謝性アシドーシス
3 検査データ:RBC低下、Hb低下、Ht低下、血小板減少、血液ガスの悪化、胸・腹部レントゲン、腹部エコー
TーP(実施)
1 輸血、輸液の準備と介助
2 不安の除去
3 外科的処置の準備と介助
4 ショック患者の看護参照
#3頭部外傷による脳挫傷や頭蓋内出血に関連して意識障害の可能性がある
目標:意識障害が早期に発見されて適切な治療を受けることが出来る
OーP(観察)
1 神経症状:意識レベル、瞳孔径、対光反射、四肢麻痺、痙攣の有無
2 VS:呼吸、脈拍、CVP、呼吸数、呼吸パターン、頭痛、眩暈、吐気、嘔吐
3 全身:耳出血、鼻出血の有無、髄液蠟の有無
4 検査データ、頭部CT
TーP(実施)
1 薬剤の管理:頭蓋内圧降下剤、抗痙攣剤、ステロイドホルモン剤
2 外科的治療の準備と介助
EーP(教育)
1 頭痛の増強、吐き気を感じたら知らせるよう指導する
#4頭部外傷に関連して呼吸障害が生じる可能性がある
目標:呼吸障害を最小限にとどめられ、肺合併症をおこさない
OーP(観察)
1 呼吸状態:呼吸数、呼吸パターン、チアノーゼの有無と程度、呼吸困難な状態、呼吸音
2 外観:胸郭皮下出血、血腫の有無、擦過傷の有無
3 検査データ:血液ガス、胸部レントゲン
TーP(実施)
1 処置の介助
a 血胸、気胸:胸腔ドレナージ持続吸引
b 肋骨骨折:テーピング
2 安楽な体位の工夫
3 鎮痛剤の使用
#5創部感染に関連した敗血症の可能性がある
目標:創感染を最小限に抑えられて敗血症に陥らない
OーP(観察)
1 VS:発熱の有無、末梢冷感、悪寒の有無
2 創部:浸出液の性状、臭気、縫合部の色、状態
TーP(実施)
1 定期的細菌培養の提出:血液、尿、痰
2 薬剤の確実与薬:抗生物質、ガンマ―グロブリン、破傷風抗毒素
3 創処置:デブリートメント、汚染創の開放化
#6多発骨折により脂肪塞栓が生じることに関連して塞栓症を起こしやすい
目標:脂肪塞栓による障害が予防され塞栓症を起こさない
OーP(観察)
1 VS:血圧、脈拍
2 呼吸状態:呼吸数、呼吸困難の有無、チアノーゼの有無、血痰の有無
3 全身:皮膚点状出血、末梢色、末梢の浮腫、末梢冷感の有無、動脈触知の状態
4 神経症状:意識レベル、瞳孔径、対光反射、痙攣
5 検査データ:胸部レントゲン、血性リパーゼ上昇、血液ガス、低酸素血症
TーP(実施)
1 下肢血流のうっ滞を防ぐ:弾力包帯による圧迫、マッサージ
2 肺塞栓患者の看護を参照
#7突然の外傷に関連して家族の不安と動揺がある
目標:家族は疾患について理解できたことで不安が消失する
OーP(観察)
1 家族の態度、表情、言葉
2 疾患に対する理解の程度
3 家族のニードの程度
4 家族と円満なコミュニケーションをとり訴えやすい環境をつくる
TーP(実施)
1 治療法、病態、処置、検査について主治医よりムンテラし、看護師も一緒に聞き家族の理解度を把握する
参考資料:標準看護計画
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