骨髄線維症患者の看護計画

看護計画

目次

骨髄線維症患者の看護計画

#1入院時疾患に対して不安がある

目標:闘病意欲を持つことが出来、入院生活を快適に過ごすことが出来る

OーP(観察)

1 表情、言動、不安に思っている点

2 医師のムンテラ内容

3 病名、検査の受け止め方、理解度

TーP(実施)

1 医師からの病状説明を把握し統一を図る

2 家族の話を聴き、患者の不安を引き出す

3 頻回に訪室し、コミュニケーションを十分にとる

4 信頼関係を持ち、患者の話を十分に聞く

5 患者の社会的背景を知り、患者に合ったレベルで対応する

#2貧血の為動悸、ふらつきなどの症状があり事故の可能性がある

目標:危険防止が出来安静保持ができる

OーP(観察)

1 検査データ:RBC、Hb、Ht、骨髄像

2 VS:T、P、血圧

3 顔色

4 眼瞼結膜、口腔粘膜、爪の状態、色の変化

5 倦怠感、眩暈、息切れ、ふらつき、頭重感、四肢冷感、耳鳴り、舌炎、口角炎、頭痛、動悸の有無、程度

TーP(実施)

1 患者の状態に応じ身辺の援助を行う、配ぜん、下膳、清拭など

2 組織細胞の栄養不良の為全身の新陳代謝が低下している為保温に努める(室温の調節、靴下、足浴など)

3 危険物を除去し転倒の予防をする

4 含嗽を行い口腔内を清潔に口内炎、歯肉炎の予防を行う

5 失神発作時は衣服の緊迫をとり誤嚥予防の為トレンデレンブルグ体位にする

6 不安を除去し心身の安静が保てるよう配慮する

7 舌炎、口角炎出現時は含嗽励行し医師の指示にて薬剤の与薬を行う

8 輸血施行時は管理を行い副作用の有無をチェックする、また副作用出現時は輸血を中止し医師の指示を受け対処する

EーP(教育)

1 立ちくらみ時の対処方法を指導する

2 運動制限の必要性を指導する

#3肝・脾種による腹部膨満感、圧迫感がある

目標:圧迫に伴う症状が軽減し、食事が十分に摂取できる

OーP(観察)

1 VS

2 検査データ:血液像、凝固因子低下、好中球減少、GOT、GPT、TBil

3 黄染の有無

4 貧血の有無

5 リンパ節腫大の有無

6 急激な腹痛の有無

7 圧迫症状

8 腹囲、体重の変動

9 食事摂取量

TーP(実施)

1 セミファーラー位、側臥位にし腹部の緊張を緩める

2 危険物を除去し転倒の予防をする

3 衣類、寝衣類を選択し圧迫を避ける

4 脾主が著明となりADL困難な時はADLの介助を行う

5 消化の良い食事に変更する

6 栄養状態不良時は医師の指示で補液を行い管理する

7 好中球低下時は皮膚、口腔粘膜、肛門、陰部の清潔を図り清拭、含嗽、陰部洗浄を行う

EーP(教育)

1 以下の指導を行う

a 指示された安静度を守る

b 無理な体位、体動を避ける

c 局部の安静を行い重い物を持たない

d カロリーの高い消化の良い物を分割して摂取する

#4髄外造血により好中球減少と好中球機能異常の為の感染の可能性がある

目標:感染予防が分かり重症な感染症に陥らない

OーP(観察)

1 熱型

2 呼吸器症状:咳嗽

3 咽頭痛、口内炎の有無

4 患者の行動範囲

5 検査データ:WBC、特に好中球

6 痔の有無、便の性状

TーP(実施)

1 治療後の骨髄抑制の意味を医師や看護師から説明し、感染予防に努める意味を納得させる

2 煮沸食開始

3 硫酸ポリミキシンB、アムホテリシンBで吸入咳嗽を行う

4 排便後には塩化ベンザルコニウムで座用をする

5 面会人を制限する:家族以外の面会人はデイルームを使用する

6 エンビラケアを使用する:エンビラケアの1メートル以内は清潔であるが、その他は不潔であることを説明する

EーP(教育)

1 間食は電子レンジなどで熱処理をする

2 外出時にはマスク着用手洗いを励行する

3 吸入、含嗽を励行する

4 歩ける患者はウオシュレットを使用する

5 女性の場合には排泄毎に塩化ベンザルコニウム綿で清拭する

#5輸血による副作用がある

目標:早期に発見できアナフイラキシーショックにならない

OーP(観察)

1 VS

2 輸血の副作用:発熱、悪寒、戦慄、じんましん、顔面の浮腫、粘膜の腫脹、吐き気、嘔吐、掻痒感、ぜんそく発作、呼吸困難、チアノーゼ

TーP(実施)

1 輸血開始時暫くは患者のそばを離れず様子を観察する

2 悪寒発熱時には湯たんぽ電気毛布で保温に努める

3 副作用出現時には直ちに輸血を中止し医師の指示で抗アレルギー剤の与薬を行う

EーP(教育)

1 輸血前に前もって患者に副作用を説明しておく

#6副腎皮質、蛋白同化ホルモン剤与薬に起因した肝障害がある

目標:肝機能が正常で日常生活に支障がない

OーP(観察)

1 黄染の有無と程度

2 発熱、吐気、嘔吐、食欲不振、倦怠感、搔痒感

3 腹痛、腹部膨満感

4 検査データ:GOT、GPT、LDH、ビリルビン、血糖値

5 薬剤の与薬気管、与薬量

TーP(実施)

1 症状の程度により医師の指示で薬剤が中止となる

2 安静保持の為のADLの介助行う

3 肝臓食(高カロリー、高たんぱく食)の開始

4 温湯による清拭(必要時ヨモギローション使用)

5 耐糖能異常時は医師の指示の元インスリンを使用

EーP(教育)

1 安静の必要性を説明する

2 食後2時間の安静の必要性を説明する

3 搔痒感が強い時は皮膚を傷つけないよう指導する

#7脾摘出術を受ける為不安がある

目標:疾患を正しく理解し納得して手術が受けられる

OーP(観察)

1 表情、言動

2 理解度、病識、手術に対する考え方

3 精神状態、不安の内容

TーP(実施)

1 医師と共に手術の内容を分かりやすく説明する

2 手術前のrグロブリン療法を確実に実施する

3 術前の不安について家族からも情報を得、不安の除去に努める

#8寛解退院後、外来治療の継続が必要であるが自己管理に問題がある

目標:治療の継続の必要性が納得でき自己管理できる

OーP(観察)

1 理解度、家族の受け入れ

TーP(実施)

1 外来での継続治療の内容を把握

2 主治医と相談し退院後の安静度を決定する

EーP(教育)

1 退院指導を行う

a 定期的に外来通院する

b 内服は確実に服用する

c 治療後1~2週間は特に感染を受けやすいことを説明し感染予防に努める

d 身体に異常のある場合には速やかに外来受診する

e 規則的な生活をし過労は避ける

参考資料:標準看護計画

コメント

タイトルとURLをコピーしました