#1入院により生活リズムが変化する為、不安を抱くことがある
目標:環境の変化に適応でき、戸惑うことなく入院生活が送れる
OーP(観察)
1 入院生活に対する予備知識の確認
2 入院生活への適合性を把握:人間関係は支障をきたしていないか
3 経済面での負担
4 オリエンテーション実施後の患者の理解度の確認
TーP(実施)
1 入院前の生活習慣を把握し入院生活上可能な範囲で調整する
2 人間関係がスムーズに保たれるようにする
EーP(教育)
1 入院中のオリエンテーション実施後の不安に対する説明
#2入院により経済的、精神的不安が生じスムーズに治療を受け入れられない
目標:医療従事者が家族の支持者の一員となり精神、経済的不安が軽減する
OーP(観察)
1 面会時の家族の言動、態度の観察
2 病名、症状、予後に対する家族の理解度の把握
3 患者入院中の患者と家族間の問題点について把握
4 患者入院中の家庭の経済状態について把握
TーP(実施)
1 プライマリナース中心に患者家族との円滑な人間関係をつくる
a 患者の疾病、症状など家族が不安に思うことについて家族と話し合える機会をつくる
b 経済的な問題については、医事係と相談し適切な社会保障制度を紹介する
2 問題解決に対し医療スタッフ間でのコンタクトを持ち、看護計画に沿った看護を実践する
3 医師の説明内容に基づいて医療スタッフ間で言語を統一する
EーP(教育)
1 患者の状態の変化に応じて主治医から説明する
2 高額医療などについて説明する
#3入院後、検査及び治療が始まるが、患者が受け入れられないことがある
目標:検査、治療の必要性、方法が十分理解でき不安なく受けることが出来る
OーP(観察)
1 検査、治療内容に関する不安の程度
2 説明後の理解度
TーP(実施)
1 患者の状態に合わせて説明する
2 医師より検査、治療についてムンテラする
3 検査、治療の理解度を確認する
EーP(教育)
1 検査パンフレットを用いて説明する
2 治療に対し、作用、副作用を説明する
#4セシウム針を刺入することに起因する不安がある
目標:十分な説明で不安が軽減し治療を受けることが出来る
EーP(教育)
1 セシウム針刺入について治療の必要性、治療期間は7~10日間であることを説明する
2 前日までに十分なオリエンテーションを行う:放射線治療を受けられる方へのパンフレット参照
#5治療当日スムーズに治療を受けることが出来ないことがある
目標:スムーズに治療を受けることが出来る
OーP(観察)
1 VS
TーP(実施)
1 絶食確認
2 口腔内の含嗽、入浴、洗髪確認
3 病室ベッド周辺の備品の点検、準備
4 エアコン調性
5 前与薬注射
#6放射線治療に起因する看護者への被爆の危険性があり、訪室が限られるため精神的ストレスを感じる恐れがある
目標:被爆の危険性について理解し、できるだけ自分のことは自分で行うことが出来、精神的に安定している言葉が聞かれる
OーP(観察)
1 モニタカメラ内の患者の状態
TーP(実施)
1 被爆対策
a フイルムパッチ着用
b ベッドサイドに放射線鉛防護用移動衡立を用いる
c 可能な限り作業は短時間で終了させる
2 理解しがたい点、不都合な点を治療開始日までに解決しておく
3 清拭は蒸しタオルで行う
4 前日オリエンテーション時入室してもらい、理解しがたい点不都合な点をチェックする
EーP(教育)
1 放射性物質を使用するので遮蔽された部屋へ入ることの必要性を説明する
2 治療中は室外へ出ることが出来ないことを説明する
3 モニタカメラでいつでも状態の観察が出来、ナースコールで会話することが出来ることを十分説明する
4 入室中は被爆の危険性があるため看護師が不必要に出入りできないことを説明する
5 身の回りのことは可能な限り自分で行うよう指導する
6 セシウム針が抜け落ちたり浮針した場合には誤嚥しないように注意し、すぐナースコールを押すように説明する
7 針が抜け落ちた時は針に触れないように説明し、紛失しないように指導する
8 ナースコール、照明、空調、トイレ、洗面所、テレビのリモコン操作などを前日までに十分指導しておく
9 分泌物の吸引が自分で行えるように前日までに練習を行う
#7セシウム針刺入に起因する舌刺入部痛、出血の可能性がある
目標:患者は出血、刺入部痛の有無、程度を看護師に告げることが出来る
OーP(観察)
1 VS:10時、19時
2 舌痛、浮針、出血の有無
TーP(実施)
1 疼痛時、鎮痛剤の使用
2 やさしい言葉をかけて励ます
3 止血剤の点滴施行
EーP(教育)
1 ガーゼ交換、吸引が自己管理できるよう指導する
#8放射線宿酔の可能性がある
目標:患者は放射線宿酔の有無、程度を看護師に告げることが出来る
OーP(観察)
1 放射線宿酔の観察:舌荒れ、疼痛、味覚がなくなる
2 VS
3 食事量の観察
TーP(実施)
1 安静:ベッド上
2 適度な水分補給
3 栄養の補充:点滴施行
4 夜間睡眠は十分とれるよう援助:不眠時睡眠剤の使用
EーP(教育)
1 放射線宿酔症状について説明する
2 症状出現時は正確な報告をしてもらうよう協力を得る
#9セシウム針抜去により局所が感染する可能性がある
目標:感染が起こらないように局所の清潔を保つことが出来る
OーP(観察)
1 抜去時局所の状態
2 血液データ
TーP(実施)
1 口腔内の清潔と含嗽の励行:毎食後含嗽剤にて含嗽
2 舌など局所の安静を保つ
3 抗生物質の使用
EーP(教育)
1 歯磨きは柔らかい歯磨きを使用して傷をつくらないよう説明する:歯磨きは医師の許可が必要
2 刺激物は避ける:禁酒、禁煙、塩辛いもの、酸味の強いもの、冷たいもの、熱いものは避けるよう指導する
3 舌など局所の安静を心がけるよう指導する
#10病気に対する不安、再発の心配などで精神的に不安定になっている
目標:不安が緩和し精神的に安定した状態で生活が送れる
OーP(観察)
1 患者の訴え、表情
2 宿酔状態の程度
TーP(実施)
1 医師より病気に対する説明を十分に行ってもらい患者家族に対して、病気に対する不安を取り除き患者の回復の協力が得られるようにする
2 放射線宿酔が残っている患者には、治療が終了したので間もなく軽快することを説明し不安を除き勇気づける
3 精神的に不安定になっているので、会話には細心の注意を払い訴えを傾聴する
EーP(教育)
1 安静を保持し疲労を避けるようにし、また睡眠を十分とるように指導する
2 栄養の補給に努めるように指導する
3 定期検診に来るように指導する
4 身体の調子が何かおかしいと思った場合には、直ぐ診察を受けるよう指導する
参考資料:標準看護計画
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