躁病・双極性障害の患者の看護計画
#1落ち着きがなく活動性が亢進する
目標:活動性亢進、落ち着きのなさ、興奮が軽減する
OーP(観察)
1 活動の状況
2 患者の表情、言動、身だしなみ
3 気分、行動の日内変動
TーP(実施)
1 出来る限り周囲からの刺激を少なくする
2 他者との関わりや活動は患者がどの程度刺激と責任に耐えられるかを評価し、それに基づいて制限する
3 一貫性を持った構造的な環境を整える
4 服薬を管理する
5 闘争的要素の強い活動は避ける
EーP(教育)
1 不安、怒り、怖れ等の感情を言葉で表現できるよう促す
2 ストレスや緊張を緩和する方法を探り、ストレスや緊張のはけ口となるような活動へと導く
#2食事量、水分摂取量が減少している
目標:適切な栄養確保御できる
OーP(観察)
1 食習慣、食物と水分摂取の状況
2 全身状態・顔色・皮膚状態
3 脱水、体重の変動
4 検査データ
5 食事摂取できない理由
TーP(実施)
1 患者が持ち運びできる食物を与える
2 食物、栄養のある飲み物、水分を少量づつ頻回に与える
3 患者の食習慣を把握し、できるだけ患者の正常な食習慣を取り戻すように試みる
4 医師の指示により高蛋白、高カロリー食の経管栄養を行う
EーP(教育)
1 患者の訴えを聴きながら、食べられるものから勧めていく
2 食事、水分摂取の必要性について説明する
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#3身だしなみを整えられない
目標:身だしなみを整えることが出来る
OーP(観察)
1 集中力の有無
2 活動性の程度
3 整容行動のなにを自分からやり、どの程度できるか
4 日常生活リズム
TーP(実施)
1 観察したことを元に必要な援助を行う
2 変化が見られた時は患者に伝え、努力をねぎらい回復していることをともに喜ぶ
3 声をかける時はゆっくり短めの話し方で、介助は短時間で行う
EーP(教育)
1 困ったことが生じたらいつでも相談できることを伝える
2 行動の制限に不満を訴える時は、行動制限は一時的な物であり、どうなったら解除されるか伝える
3 出来たことを患者に伝え褒める
4 出来ることを繰り返しながら、できたことを認め行動を変化させていくことが出来るよう動機づける
#4自傷・他害の恐れがある
目標:安全な環境を整え、自分や他者への障害を防ぐ
OーP(観察)
1 活動性、興奮
2 患者の言動、表情
3 他者との関わりのようすと頻度
4 周囲の環境
5 興奮、多動などによる身体の衰弱、疲労
TーP(実施)
1 安全な環境を整える
2 リスクが高い時は患者の行動を常時観察、把握しておく
3 興奮が激しい場合は、医師の指示によって保護室を用いる
4 身体の衰弱や脱水症状を予防する
EーP(教育)
1 問題行動が起きた時には、その問題を伝える
参考資料:疾患別看護過程
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