妊娠高血圧症候群患者の看護計画

妊娠高血圧症候群患者の看護計画

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#1疾患の理解が不足しているために、症状悪化の恐れがある

目標:疾患についての知識を修得し、安静と減塩食摂取により症状の悪化を防ぐ

OーP(観察)

1 妊娠高血圧症候群の症状

a 血圧測定

b 尿たんぱく

c 頭痛や眼症状などの自覚症状の有無と程度

d 体重増加(前回検診時より500グラム/週以上の増加

e 浮腫の有無と程度、出現部位

2 胎児の健康状態

a 児心音

b 超音波検査

c NSTモニタリング

3 定期的に検診を受けているかどうか

4 妊娠の受け止めや疾患についての知識の理解度

5 食事摂取状況と食事内容から塩分摂取量

6 仕事の状況や休息・睡眠状態

7 家族のサポート状況

TーP(実施)

1 妊娠高血圧症候群について医師からの説明でわかりにくいところが無かったか確認し、補足説明を行う

2 日常生活を振り返り、できるだけ安静・休息が取れるような調性を一緒に考える

a 少しの時間でも身体を横にする

b 安楽な体位の紹介(枕などを用いてシムス位)

c 職場環境の調整への助言

3 食事療法を行う

a 塩分制限、低エネルギー、高たんぱく食

EーP(教育)

1 安静の必要性と安静指導を行う

2 塩分制限の必要性を話し、食事指導をする

#2合併症(胎児発育不全、胎児切迫仮死、早産、常位胎盤早期剥離、子癇)の恐れがある

目標:症状の悪化が軽減され、妊娠ができるだけ継続される。母児の異常徴候が早期に発見される

OーP(観察)

1 妊娠高血圧症候群の症状

a 血圧測定

b 尿量、尿たんぱく定量

c 体重

d 浮腫の有無と程度

2 早産徴候

a 腹部緊満、下腹痛の有無

b 性器出血の有無

c 内子宮口開大

3 常位胎盤早期剥離徴候

a 下腹部の板状硬結

b 急激な下腹痛

c 大量の性器出血

d 胎動減少

e 児心音消失

4 子癇前駆症状

a 頭痛、眩暈、頭重

b 眼症状(視野狭窄、黒内障)

c 悪心、嘔吐

d 心窩部痛

5 子癇発作

a 痙攣

b 意識消失

6 胎児切迫仮死徴候

a 児心音聴収(1日3回)

b NSTモニタリング(1日1回)

c 胎児胎盤機能検査

7 入院治療の必要性についての理解度と受け止め方

8 食事摂取状況

9 安静度の確認(睡眠状況、不眠の有無)

TーP(実施)

1 入院治療の必要性と入院生活の過ごし方について説明する

2 安静の保持に努める

a 安楽な体位を工夫する

b 病室環境を整える

c 重症時は面会制限とする

d 安静度に応じて清拭、排泄、食事介助を行う

3 医師が指示した減塩食であることを説明する

4 医師の指示による薬剤投与と内服状況を確認する

5 急変時に家族と連絡が取れるように連絡先を確認する

6 緊急時の準備と対応を行う

a 常位胎盤早期剥離:血管確保、緊急帝王切開、DICの予防

b 子癇:気道確保、酸素吸入、血管確保、薬剤の準備

EーP(教育)

1 安静の必要性を説明し、医師の指示する安静度を指導する

2 病院食は治療食であり全量摂取するよう促し、病院食以外のものはできるだけ控えるように指導する

3 症状の悪化が見られた時や異常時にはすぐに医療者に言うように伝える

よくわかる妊娠高血圧症候群Q&A
by カエレバ

#3胎児の発育や予後に対する不安がある

目標:安静、食事療法によって症状の悪化が防止され不安が軽減される

OーP(観察)

1 不安の訴え

2 表情

3 今回の妊娠や現状に対する受け止めや児への思い、夫、家族の思い等

4 安静の保持状態

5 食事摂取状況

6 夫や家族の面会状況

TーP(実施)

1 不安や苦痛などを表出しやすいような雰囲気作りに気を配る

2 訪室時に声掛けを行い、不安の内容や訴えを良く傾聴する

3 不安な気持ちを受け止め、支持的にかかわる

4 これまでの妊婦の頑張りを認める

5 現在の病状や児の発育状態について説明し、できるだけ妊娠を継続して少しでも児が発育するように一緒に頑張っていきましょうと励ます

6 現在行っている安静と食事療法が症状悪化を防ぐことになり、そのことが妊娠を継続させ児の発育に繋がることを伝える

7 思いはいつでも表出して良いことを伝える

8 夫や家族の励ましが支えになることを説明し、思いを聴いてもらうと良いことを伝える

EーP(教育)

1 夫や家族の面会時に妊婦の精神的支えとなるような働きかけを行う

2 症状悪化が及ぼす母児への影響と症状悪化を予防する安静保持と食事制限について、夫や家族も含めて指導する

3 心配事や気になることは、いつでも相談して良いことを伝える

#4安静臥床や塩分制限のために、心身の苦痛がある

目標:安静に伴う日常生活の不便さや精神的苦痛を緩和することが出来る。塩分制限の必要性を理解し、入院生活に適応できる

OーP(観察)

1 入院にたいする受け止め

2 安静度

3 食事摂取状況

4 苦痛の訴え

5 表情や話し方、反応の仕方

6 夫、家族の面会状況

TーP(実施)

1 快適に入院生活が過ごせるように病室環境を整える

2 何時でも遠慮なく呼んでよいことを伝える

3 温かく思いやりを持った態度で接する

4 妊婦の好みの話題を提供する

5 不安や苦痛などを表出しやすい雰囲気作りに気を配る

6 訪室時に声掛けし苦痛の内容や訴えを良く傾聴する

7 行動制限や食事制限を強いられている妊婦の苦痛を受け止め、支持的にかかわるようにする

8 これまでの妊婦の頑張りを認める

EーP(教育)

1 現在の病状や児の発育状態について説明する

2 現在行っている安静と食事療法が症状悪化を防ぐことになり、そのことが妊娠を継続させ児の発育にも繋がってることを伝える

3 苦痛や思いはいつでも表出して良いことを伝える

4 夫や家族の励ましが支えになることを説明し、思いを聴いてもらうと良いことを伝える

5 夫や家族の面会時には妊婦の精神的支えになるよう働きかける

6 症状悪化が及ぼす母子への影響と症状悪化を予防する安静保持と食事制限について夫や家族も含めて指導する

参考資料:疾患別看護過程

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