#1掻破の為に表皮を損傷する恐れがある
目標:掻破部位の炎症を抑え、良い皮膚状態を保つ
OーP(観察)
1 疲診の状態:部位、疲診の色、発赤、熱感、痛み、腫脹、出血、浸出液、掻破痕
2 表情、言動
3 治療状況:使用薬剤
4 精神状態:睡眠状態、生活態度
5 搔痒感の有無と程度
6 アレルゲン検査テストなどの検査結果
7 血液データ(WBC、CRP、好中球、好酸球)
8 刺激物の摂取の有無(香辛料、コーヒー、アルコール)
9 軟膏を塗布する方法
TーP(実施)
1 医師の指示による軟膏処置の介助
2 内服管理
3 爪を短く切る
4 環境整備:室温、温度、直射日光を避ける
5 浸出液が多い場合はガーゼ保護、シーツや下着の交換
6 綿の手袋の着用
7 入眠時のクーリング
8 皮膚への刺激の少ない衣服の選択
9 刺激物、アレルゲン食品の除去
EーP(教育)
1 搔痒感の強い時はクーリングや叩くなどして掻破しないよう説明する
2 掻破による感染のリスクを説明する
3 厚着せず、衣服は吸湿性に富んだ通気性の良い物を身につけるよう説明する
4 長時間、高温の入浴は避けるよう説明する
5 なるべく低刺激な石鹸、シャンプーを使い洗濯石鹸のすすぎはしっかりするように説明する
6 趣味などを持つように説明する
#2皮膚の損傷により感染の恐れがある
目標:感染予防行動をとることが出来る
OーP(観察)
1 疲診の状態:部位、疲診の色、発赤、熱感、痛み、腫脹、出血、浸出液、掻破痕
2 表情、言動
3 治療状況:使用薬剤
4 搔痒感の有無と程度
5 血液データ
6 バイタルサイン
7 食事摂取状況
8 抗生物質、抗真菌薬、抗ウイルス薬の使用時はその効果
TーP(実施)
1 掻破部位を清潔に保つ
2 手洗いの励行
3 環境の整備
4 必要に応じて抗生物質の投与
EーP(教育)
1 感染を起こすことで、全身状態や皮膚症状が悪化する危険性を説明する
2 熱感、痛み、紅潮、腫脹などが出てきたらすぐに医療者に伝えることを説明する
#3搔痒感の為に安楽が妨げられる
目標:睡眠時間が確保できる。かゆみが軽減したと言葉で表すことが出来る
OーP(観察)
1 言葉によるかゆみの表現(掻痒感の有無、部位、程度、時間)
2 表情、態度、動作
3 疲診の状態:部位、疲診の色、発赤、熱感、痛み、腫脹、出血、浸出液、掻破痕
4 治癒状況、使用薬剤
5 痒みの発生因子(身体的、精神的、環境的)
6 睡眠状態(途中覚醒、睡眠時間、スッキリ感)
7 食欲、食事摂取量
8 血液データ
TーP(実施)
1 皮膚の清潔を保つ
2 入浴シャワー浴:入浴できない場合は清拭
3 衣服の調整
4 冷罨法、低めの温度のシャワー浴を就寝前に行う
5 環境整備
6 日中は気分転換ができるように工夫する(散歩、趣味など)
7 効果的な軟膏塗布を行う
8 医師のs時にて投薬を行う:睡眠薬など
EーP(教育)
1 痒い時は掻くより叩いたり冷やしたりすることを勧める
2 衣服や環境の整備でかゆみが軽減されることを患者家族に指導する
3 軟膏の性質、効果的な塗布方法を指導する
4 精神的につらいことは十分にわかっていることを伝える
5 疾患や経過について説明する
#4疾患に対する知識不足である
目標:軟膏処置、環境整備の重要性を説明できる。日常生活上で工夫点が見いだせられる
OーP(観察)
1 疾患についての知識
2 疾患治療に対する思い
3 理解度
TーP(実施)
1 説明時、落ち着いた環境をつくる
EーP(教育)
1 継続して治療が必要であるため今季強く疾患と付き合っていく必要があること、放置しておくと悪化する危険性があることを説明する
2 軟膏処置の必要性について説明する
3 軟膏処置の回数、種類、内服回数、量を守ることを説明する
4 定期的な受診の必要性について説明する
5 ステロイド外用薬の副作用出現時の対処方法について説明する
6 合併症及びその対処方法について説明する
7 規則正しい生活を行うように指導する
8 毎日、入浴シャワー浴することを説明する
9 アレルゲンになる食物を避けてバランスの良い食事をとることを指導する
10 刺激物を摂取しすぎないように説明する
11 家事を行う時はゴム手袋を着用し、化学製品から手を保護することを説明する
12 寝具は柔らかい綿や麻を選びノリはつけない。また日光に当てるか布団乾燥機を使用しその後、掃除機で吸い取ると良いことを説明する
13 こまめに部屋の掃除換気をするように説明する
14 ペットを飼わないように説明する
15 ぬいぐるみを置かないように説明する
16 爪を短く切り、掻破予防することを説明する
17 ストレス、季節の変わり目、冬季は病状の悪化を招くので体調管理に気を付けて保湿を心がけることを説明する
参考資料:疾患別看護過程
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