関節リウマチ患者の看護計画

関節リウマチ患者の看護計画

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#1関節痛の為に身体的・精神的苦痛が大きい

目標:関節痛ができるだけ和らぎ、基本的な日常生活を送ることが出来る

 OーP(観察)

1 熱、血圧、脈拍、呼吸

2 睡眠

3 関節痛の部位、腫脹、熱感、痛みの程度(いつ、持続時間、自発痛化運動痛か、常にあるものか)

4 痛みに対してどのように対処したいのか

5 ADLの評価(何が出来て、何が出来ない、何をすると痛いか)

6 検査データ

TーP(実施)

1 環境を整える

 a 換気、明るさ、日光の調整、明るい色のカーテン、適度な温度と湿度

2 体位を工夫する

 a 良肢位、正しい姿勢、体位変換の援助

3 疼痛時の安静を保持しADLの全面解除を行う

4 保温を行う

 a 衣類、ソックス、サポーター、回路、温枕、電気毛布などを使用する

5 鎮痛薬を使用する

6 マッサージや湿布を行う

7 寝具、寝衣、シーツなどで圧迫しない

8 枕の高さや硬さの調節を行う

9 楽な体位を聞き取り体位変換を行う

10 手洗いの時などは冷水を避ける

11 運動を行う

12 痛みに対しての訴えには耳を傾ける

13 疼痛緩和の支援をする姿勢を示す

14 疼痛で活動できない場合は、天候や新聞などの情報を伝える

15 生活が明るくなるような援助を行う

16 疾患や治療、予後について十分説明を行う

EーP(教育)

1 疼痛時も軽い運動をしなければ動かなくなることを説明する

2 疼痛や倦怠感と薬物使用との関連を考慮し、自分に合った生活リズムを作るように話す

3 動作や薬物使用と疼痛の関係、ケアと疼痛緩和との関連などを意識的にとらえて評価し、自分に合った緩和法や生活を獲得するように話す

#2関節痛や関節の変形、筋力低下の為に自力での日常生活が困難である

目標:環境調整、自助具などを活用し自立した生活を送ることが出来る

OーP(観察)

1 熱、食欲、睡眠、握力

2 障害されている部位、変形、腫脹、熱感など

3 関節の動く角度、範囲

4 疼痛の部位、発生時間と程度

5 ADL(何ができる、何が困難でまたはできないのか)

6 自分でどのようにしたいか

7 介助者・支援者の有無と介護、支援の程度

8 リハビリテーションの内容と参加意欲

TーP(実施)

1 自立を目指した環境整備を行う

2 日常生活自立への工夫を行う

 a 自助具の説明をし一緒に使用して使えるようにする

3 生活環境の工夫を行う

 a 事故防止

4 自立できない生活行為の援助を行う

 a 事故防止

 b 洗髪介助、清拭後は十分乾いたタオルで拭く

 c 歯磨きチューブ、歯ブラシの把手の工夫

 d フットケア

 e 変形した手指、足趾は特に丁寧に

 f 骨密度が低い場合は軽い力でも骨折する為解除方法には十分注意する

5 個室に入院している場合、痛みの軽い時は部屋にとどまらないで面談室、食道、売店に出かけるなどして生活を楽しみながら他患者や医療従事者と人間関係をつくる

6 リハビリテーションに積極的に参加する

EーP(教育)

1 病気を理解し受け止めることが出来るよう、何度も説明を行う

2 自助具を使用し自分でできることを拡大するように話す

3 リハビリの一貫として日記をつけることを勧める

4 趣味などを持ち生活の質を高めるように促す

5 生活パターンの工夫を提案する

6 悪化する要因を避けた生活習慣を身につけるように指導する

7 体調のリズム、薬物使用などを考慮した生活カレンダーを作成するように指導する

8 行動の習慣化を指導する

9 家庭内での事故防止対策となる環境つくりを提案する

10 薬物の自己管理を指導する

11 運動と休息のバランスの指導を行う

12 冷え防止、保温などの指導を行う

13 精神的支援経済的支援などに関して相談窓口を紹介する

#3疾病、薬物療法の為に感染しやすい状態である

目標:感染予防を意図した日常生活ができる

OーP(観察)

1 全身状態

2 熱、脈拍、皮膚、爪、粘膜の状態と疼痛、眼脂

3 咳嗽と喀痰の状態、咽頭痛、胸痛、齲歯

4 尿検査結果、排尿状態、排尿痛

5 血液検査

TーP(実施)

1 清潔な環境を調整する

 a 換気:病室の窓には徒が来ないようにする。適切な温度と湿度。部屋の清潔。汚染されたものを置かない

 b 部屋の掃除:部屋やドアノブは埃を立てないように拭く。臭いの強い花は避ける

2 含嗽と手洗い、歯磨きを励行する

3 食事栄養のバランス(貧血改善、水分補給)を整える

4 食生活を整える

5 規則正しい生活を整える

6 身体の清潔を保つ

7 風邪やインフルエンザなどの流行時には面会人の制限を行う

EーP(教育)

1 感染が起こりやすい状態であることへの理解を得る

2 感染を予防できる生活習慣を指導する

 a 清潔、手洗い、含嗽

 b 排泄後の清潔の方法

 c 生理時の清潔方法(女性)

 d 入浴後すぐに乾かす

3 生活パターンの工夫を提案する

4 感染の徴候が現れたらスタッフに報告するように話す

#4疼痛の持続、不自由な日常生活、ボディ・イメージの変化から将来を悲観する為に、慢性的にストレスを抱えている

目標:不安を他者に表現し、できるだけ不安を軽減できる

OーP(観察)

1 表情、言動、訴え、態度、睡眠

2 食欲

3 他患者との交流、家族との関係、家族の意見

4 身だしなみ、服装、趣味

TーP(実施)

1 規則的な生活を心がける

2 訴えは時間をかけて傾聴し質問には答える

3 疼痛の援助などに十分な時間をかけて信頼関係を築く

4 疾患を理解し受け止めることが出来るように焦らず接する

5 ストレス解消法を一緒に見つける

6 家族と協力して支える

EーP(教育)

1 疾患の説明を何回も十分に行う

2 些細な事でも気になることがあれば医師、看護師、薬剤師、理学療法士、医療ソーシャルワーカーが関わることを説明する

3 必要性があれば患者会、家族会などを紹介する

参考資料:疾患別看護過程

 慢性関節リウマチ患者の看護計画

#1炎症反応による関節の腫脹と疼痛によりADLが制限される

目標:関節痛が自制内にコントロールでき、日常生活に支障がない

OーP(観察)

1 VS

2 検査データ:WBC↑、CRP↑、ESR↑、リウマチ因子

3 関節痛の部位、程度、持続時間、こわばり、しびれの有無、腫脹部位、程度、熱感の有無

4 関節可動域の変動の有無

5 ADLが制限されている程度

TーP(実施)

1 入院時ADLチェック表を用いて現在の状態を把握し記録しておく

2 疼痛が強ければ、医師の指示で消炎鎮痛剤を与薬する

3 炎症反応が強い場合は安静の保持の為行動を制限しADLの介助を行うが、安定期は特に制限しない

EーP(教育)

1 リウマチ体操のパンフレットを利用し運動の方法を指導する

2 運動後はその運動量の2倍量の安静をとる

3 作業後も必ず休息をとる

4 日常生活全般において転倒しない:骨折しやすく治癒しにくい

5 入眠時は特に保温に注意する

6 痛みがあっても関節の拘縮、変形予防の為に運動の必要性を説明する

7 冷房を使用する際は長袖長ズボンなどにより保護する

#2金製剤、D-ぺ二シラミンの治療による副作用出現の恐れがある

目標:服薬の必要性が理解でき確実に服用できる

OーP(観察)

1 VS

2 検査データ:WBC、RBC、PLT、Hb、BUN、Na、K、Ca等の電解質のバランス、GOT、GPT、TBil、CRP

3 全身状態

4 皮膚状態:皮下出血、出血班の有無、黄染の程度、発疹の有無、掻痒感の程度

5 尿量、水分バランス

6 食事摂取量、飲水量

7 副作用の観察:骨髄抑制、血小板減少、腎障害、肝障害、皮膚掻痒感、口内炎の有無

8 医師から副作用についての説明とその理解度

TーP(実施)

1 服薬の必要性、副作用について説明する

2 患者の訴えに耳を傾け症状の早期発見に努める

3 薬剤の副作用により出現していることを説明し不安の除去に努める

4 副作用の症状が現れたら医師の指示により食事変更する:肝臓食、腎臓食

EーP(教育)

1 確実な服薬をする

2 自分勝手に服薬を中断しない

 

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#3自覚症状が消失すると、無理をして症状が再燃しやすい

目標:疾患が理解でき過程で自己管理できる

OーP(観察)

1 患者の理解度、病識

2 患者の家庭での役割と占める位置

3 家族の協力度、受け入れ態勢

4 社会的背景

TーP(実施)

1 ADLチェック表を用い退院時の状態を把握する

2 医師と相談の上、退院後の行動範囲の決定(安静度)

3 患者の不安、不明に思っていることを再確認し指導する

4 リウマチ体操のパンフレットを使用して運動方法を再指導する

5 日常生活全般について具体的に指導する:運動内容、家事、仕事内容、程度など

EーP(教育)

1 室内に補助具の設置

参考資料:標準看護計画

 手術を受けるリウマチ患者の看護計画

#1リウマチによる関節の痛みや機能障害があるためにADLに制限がある

目標:適切な援助が受けられ円滑な入院生活を送ることが出来る

OーP(観察)

1 関節痛

2 こわばり

3 関節の変形

4 ADL

5 ROM

6 鎮痛剤使用頻度7自助具、補助具

TーP(実施)

1 医師の指示により鎮痛剤の使用

2 ADLの援助:評価基準段階に応じて介助。起居、移動(力綱、足掛け紐の設置、頚椎カラー使用患者は装着の確認、歩行器車椅子の選択、低いベッドや足台の考慮)。食事(自助具の工夫、ターンテーブルの設置、食事変更、配膳下膳セッテイング、服薬確認)。更衣(衣服の工夫、着脱の介助)。トイレ(シャワーイスでトイレに誘導、車椅子トイレを勧める)。整容(おしぼり、ガーグルベースの準備)。入浴(シャワーイス、シャワーベッドの使用)。コミュニケーション(タッチコールの設置)

3 保温。冬季は電気毛布、温罨法、ホットパックを考慮。夏季はクーラーにより関節を冷やさないようにする

4 ADLの評価(入院時、術後安静時、退院時)

EーP(教育)

1 セルフケアの工夫ができるよう指導:自助具の購入(リーチャー、電動歯ブラシなど)

2 疼痛時は報告するよう説明する

#2リウマチの病識不足により治療が効果的に受けられない

目標:病識を高め積極的に治療に参加することが出来る

OーP(観察)

1 疾患の理解度

2 治療内容の理解度:薬剤、手術、リハビリテーション

3 リウマチコントロールの状態

4 意欲

5 実行している基礎療法:安静療法、運動療法(体操、関節可動域訓練、筋力増強運動)温熱療法、寒冷療法、ADL訓練

TーP(実施)

1 リウマチ指導:病識の確認

2 リウマチ指導後の理解度の確認

EーP(教育)

1 リウマチについて以下の内容について説明と指導を行う:疾患、治療内容、検査、薬剤、手術、リハビリテーション、リウマチ手帳、リウマチ友の会

#3リウマチの薬物療法による副作用が出現する

目標:内服の自己管理ができる

OーP(観察)

1 内服薬の種類・量と用法、非ステロイド性抗炎症薬、免疫調整薬、免疫抑制剤、免疫拮抗剤

2 副作用。ステロイド剤:感染の憎悪誘発、糖尿病、神経変調、消化管潰瘍、出血、骨粗鬆症、離脱症候群、満月様顔貌、不眠。非ステロイド剤:胃腸障害、腎機能障害、肝機能障害、高血圧、浮腫、ぜんそく発作。金製剤:皮膚粘膜症状、腹部症状、骨髄抑制、腎不全、ネフローゼ症候群、肺炎。ぺ二シラミン:疲診、味覚障害、胃腸障害、口内炎、筋無力症。免疫抑制剤:アレルギー性肝障害、骨髄抑制、脱毛、卵巣機能低下

3 検査データ。肝機能、腎機能。炎症反応:CRP、WBC、ESR、リウマトイド因子

4 関節痛

TーP(実施)

1 内服確認

2 副作用出現時、医師に報告

EーP(教育)

1 内服薬についての説明、種類、量、用法、副作用

2 服薬指導、自己判断で中断や増量をしない、服薬のセルフケア

3 副作用、疼痛出現時は報告するよう説明する

#4リウマチの手術に関連する不安がある

目標:手術に対する理解が出来、術前練習を通して安心が得られる

OーP(観察)

1 ROM

2 疼痛

3 変形

4 疾患の理解度

5 不安内容

TーP(実施)

1 手術説明後の理解度の確認

2 術前オリエンテーション

3 不安内容に対する説明

4 不安内容を口に出して言えるような環境つくりをする

EーP(教育)

1 術前練習は関節痛やADLに応じて指導内容を変更する

#5人工関節置換術に関連する感染の防止が必要で、術後感染を起こすと人工関節摘出術の可能性がある

目標:感染予防に努めることが出来る

OーP(観察)

1 全身の皮膚症状:白癬、切り傷

2 検査データ:CRP、WBC、ESR

3 手術、下肢の皮膚状態

4 陥入爪

TーP(実施)

1 清潔保持:入院時に全身の皮膚状態チェック

2 手術前日の入浴介助

3 手術当日の手術下肢のブラッシング

EーP(教育)

1 感染予防の方法について説明する、術前から皮膚の清潔保持に心がける、白癬や皮膚に傷がある場合は早めに申し出、c感冒に罹患しない

#6創のドレナージ不良により、下肢の循環障害出現の可能性がある

目標:患肢の安静が守れ、症状の変化が正しく報告できる

OーP(観察)

1 創痛

2 出血、ガーゼ汚染:SBバック内の出血量

3 創状態:発赤、腫脹、熱感

4 患肢の循環障害:腫脹、皮膚色、浮腫、冷感

5 患肢の神経障害:足趾・足関節の動き、しびれ

TーP(実施)

1 SBバックの管理、自己血回収器使用時はヘパリン生食の量を計算し出血量を測定する、SBバックの陰圧保持、ミルキングローラでミルキング

2 肢位の調整、股関節の場合:スピードトラック牽引、下腿両側に砂嚢固定、膝関節の場合:安楽枕を使用し、膝軽度屈曲位をとり患肢を挙上する

3 出血、腫脹、疼痛出現時医師に報告

4 足指足関節の底背屈不良時、医師に報告

5 ガーゼ交換介助:毎日交換、マスク使用

6 医師の指示により鎮痛剤の使用

7 血栓性静脈炎出現時、医師の指示を受け実施、血栓溶解剤使用、患肢の安静挙上、弾性ストッキングをはかせる

EーP(教育)

1 創痛の増強、下腿のしびれ出現、足趾足関節の動き不良を感じた時は速やかに報告するよう説明

2 患肢の安静の必要性について説明、良肢位を守る、内転、内旋位の禁止、ベッドアップは1時間以内を守る

3 感染予防方法について説明、不潔な手でガーゼに触れない、排尿時ガーゼを尿で汚染しない、包帯がずれた時は医師に報告

4 下肢の運動について指導、股関節の手術の場合:足関節の自動運動、等尺性の大腿四頭筋訓練(30回/日、1回につき30回以上)、膝関節の手術の場合:足関節の自動運動

5 腹式呼吸の必要性について説明

#7股関節手術の場合、床上での患肢安静期間が長くADLの制限がある

目標:床上生活になれ、制限がストレスにならないように援助が受けられる

OーP(観察)

1 股関節の安静:屈曲制限が守られているか

2 皮膚の圧迫症状(背部、臀部、踵部)、搔痒感、発赤、発汗

3 ADLの制限:食事、排泄、清潔

4 精神状態

TーP(実施)

1 医師の指示により安静度拡大:ベッドアップ30度→45度→60度→90度

2 ADL介助:食事、排泄、清潔

3 精神的援助:家族の面会考慮、訪室回数を多くし訴えを良く聴く

4 不安や苦痛が口に出して言えるような雰囲気作りをする

EーP(教育)

1 臥床安静の必要性について説明する

2 体位変換の方法について説明

3 気分転換の必要性について説明する:雑誌、ラジオなど勧める

4 排便コントロール

#8患側下肢の免荷の為、車椅子移動、松葉づえ歩行が不安定である

目標:臥床中に筋力トレーニングを行い、安定した移動ができる

OーP(観察)

1 上下肢の筋力低下

2 ROM

3 免荷歩行状態

4 リハビリテーションに対する意欲

5 ベッド周囲の環境

TーP(実施)

1 股関節の場合:ブーリーの設置。膝関節の場合:持続的関節他動運動装置の設置

2 安定した移動、歩行まで付き添い指導

3 ベッド周囲の整理整頓

EーP(教育)

1 関節拘縮予防訓練と筋力トレーニングの指導、足関節の自動運動、等尺性の大腿四頭筋訓練、膝の場合:下肢挙上訓練

2 免荷歩行練習

#9退院後も患側の下肢の負担を避けての生活が必要である

目標:家族の協力を得、ADLの拡大に自信が持てる

OーP(観察)

1 ROM

2 荷重制限

3 ADL:特に移動トイレ動作

4 家族の生活様式

5 家族の協力度

TーP(実施)

1 医師、PT、家族との連絡調整

EーP(教育)

1 家族も含めて退院指導を行う、感染防止について、下肢の負担を避ける、下肢のROM拡大、筋力トレーニングの継続、手すり、洋式トイレなど家庭の生活様式の変更・改善を勧める、定期的に外来受診を行う

参考資料:標準看護計画

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