メニエール病の看護計画

神経系・感覚器系看護計画

メニエール病の看護計画

#1 めまいに伴い、生活行動の制限及び転倒・転落のおそれがある

目標:安全・安楽に療養生活を送ることが出来る

OーP(観察)

1 眩暈を悪化させる体位

2 体動可能な範囲

3 ベッド周囲の環境

TーP(実施)

1 体動の可能な範囲で生活行動のセルフケアができるように援助する

2 眩暈の回復に合わせて援助内容を修正し、歩行を中心としたリハビリテーションを始める

3 ベッド周囲の障害物を取り除き環境を整える

4 ベッドの高さを下げベッド柵を使用する

5 必要に応じてADLの介助を行い、移動には付き添う

EーP(教育)

1 眩暈発作は数時間から数日で回復することを伝え、発作で辛い時は我慢しないように伝える

2 不用意な体動は症状を悪化させることになるので、むやみに動かないように伝える

3 頭や体はゆっくり動かすように指導する

4 ベッド周囲の環境を整えるように指導する

5 移動時はナースコールするよう指導する

#2吐気・嘔吐による食事摂取の障害がある

目標:状態に合わせて適切に水分・栄養を摂取することが出来る

OーP(観察)

1 吐気、嘔吐

2 食事摂取・水分摂取状況

3 尿量、尿比重

TーP(実施)

1 病室の照明を落とした静かな環境とし、安静を保持できるようにする

2 頻回に含嗽し口腔内を清潔に保つ

3 嘔吐を繰り返す場合には、吐物を速やかに片づけて環境を整える

4 患者の希望を取り入れて口当たりの良い食べられそうな食事内容に変更する

5 側臥位やギャッジアップでも食べやすい食事形態にする(おにぎり、串に刺した一口大のおかず)

6 臥床したままでも水分が取れるような食器を使う(吸い飲みやストローなど)

EーP(教育)

1 発作は長時間続くものではないので、嘔吐の続く間は回復の為に無理に食べようとするのではなく、食べられそうなものを少しづつ試してみるように伝える

#3聴力障害・蝸牛症状による苦痛がある

目標:苦痛の原因を除き、軽減することが出来る

OーP(観察)

1 聴覚障害の程度

2 蝸牛症状の有無と程度:耳閉塞感、聴覚過敏、自声強調、複聴

3 症状に対する苦痛の訴え

TーP(実施)

1 聴覚障害あ蝸牛症状は人によって現れたかが違うため、個々の患者の訴えを把握して個別的にかかわる

2 不必要な一斉放送や器材の音を立てない

3 苦痛の訴えを傾聴して共感的に接し、必要であれば医師に報告する

EーP(教育)

1 苦痛な症状を誘発する原因が分かっていれば教えてくれるよう伝え、可能であれば自らも刺激を避けるよう伝える

#4発作の再発や今後の回復に対する不安がある

目標:再発の予防や対処法を身につけ、不安を軽減することが出来る

OーP(観察)

1 日常生活の状況(労働時間、睡眠時間、余暇能過ごし方など)

2 再発に対する不安

TーP(実施)

1 眩暈発作再発時の対処法を確認する

2 症状や不安の訴えを傾聴し、必要時には医師に報告する

3 日常生活状況を患者と一緒に評価し、必要であれば修正について検討する

EーP(教育)

1 眩暈が消失しても定期的な診察による観察が必要であることを説明する

2 ストレスを避け十分な休息をとる生活習慣を心がけるように指導する

3 過度な運動を習慣化する

4 ヘッドホンなどによる過剰な音刺激を避けるように指導する

5 頚部や肩回りを締め付けない衣服を選ぶ

6 肩や首の凝るような同一姿勢を長時間持続しないようにする

参考資料:疾患別看護過程

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