広汎性子宮全摘術を受ける患者の看護計画

広汎性子宮全摘術を受ける患者の看護計画

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#1手術に対する知識不足に関連し、不安が大きい可能性がある

目標:手術の方法経過処置など、納得のいくまで説明されることで不安が軽減する

OーP(観察)

1 手術に対する理解度

2 術後合併症についての知識

3 手術に対する不安の程度

4 腹筋強化運動の理解度

5 患者の言動、睡眠状態

TーP(実施)

1 医師より術後の状態についての説明に対して、理解できるよう援助

2 不安を表出できる、また精神的に落ち着ける環境つくり

3 患者の状態に合わせ腹筋強化運動の説明および練習施行

EーP(教育)

1 術前オリエンテーションについて説明する

2 術後の排尿障害について腹筋強化運動のパンフレットを用い説明・指導する

#2手術時出血量が多いことに関連した術後貧血の可能性がある

目標:速やかに貧血状態が改善される

OーP(観察)

1 バイタルサイン

2 全身状態:眩暈、顔色、ふらつきなど

3 血液データ

TーP(実施)

1 医師の指示により鉄剤の投与

2 必要時、医師の指示により輸血の管理

EーP(教育)

1 貧血検査の意味とその必要性の説明

2 食事指導

3 日常生活指導:安静度について、転倒に注意など

#3麻酔による一時的な腸管麻痺を起こすことに関連した術後イレウスを起こす可能性がある

目標:腸蠕動、排ガスが良好で他臓器への癒着が予防される

OーP(観察)

1 腸蠕動の有無と程度、部位

2 排ガスの有無

3 吐気、嘔吐の有無

4 腹部膨満の有無、程度

TーP(実施)

1 排ガスがあるまでは1回/各勤務帯聴収

2 手術当日より安楽枕など使用し体位変換:1~2時間ごとに施行。術後1日目より自力で体位変換

3 創部の振動を予防しながら腹部マッサージ

4 腹部膨満が強い時、腹部温罨法又はガス抜き

5 腹部膨満が軽減されない時、医師に報告

6 排ガスがあれば少量の飲水開始

7 排ガスがあれば報告し食事指示を受ける

EーP(教育)

1 身体を動かすことにより腸蠕動が活発となり排ガスがあることを説明し、体位変換の協力を得る

2 下肢の自動運動について説明する

3 排ガスがあれば直ちに看護師に報告するよう説明する

#4全身麻酔に関連した肺合併症を起こす可能性がある

目標:喀痰喀出が出来呼吸が楽になる

OーP(観察)

1 バイタルサイン

2 呼吸状態、呼吸音

3 四肢末梢、口唇チアノーゼの有無

4 呼吸困難の有無、経皮的酸素飽和度

TーP(実施)

1 医師の指示により酸素の正確な投与

2 体位はセミファーラー位

3 喀痰喀出をこまめに行う

4 喀出困難時、吸入、タッピング、吸引、含嗽

5 全身麻酔覚醒時より深呼吸を指導

EーP(教育)

1 喀痰喀出法について指導する

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#5術後の創痛、同一体位による腰痛に関連した苦痛がある

目標:苦痛が表出でき体位の工夫や処置により苦痛の緩和が図れる

OーP(観察)

1 疼痛の部位、程度、種類

2 バイタルサイン

3 疼痛の随伴症状の有無:吐気など

4 創部出血、血腫の有無

TーP(実施)

1 疼痛の緩和

a 安楽な体位の工夫:体位変換

b 湿布の貼付

2 医師の指示により鎮痛薬の与薬

3 環境の整備

EーP(教育)

1 術後の疼痛は誰にでもあることで異常ではないことを説明する

2 体位変換時、喀痰喀出時などは創部の上に、自分の手を添えて行うと軽減できることを指導する

#6疼痛やドレーン挿入に関連した術後の離床が送れる可能性がある

目標:術後計画通りに離床でき、日常生活が自立できる

OーP(観察)

1 日常生活状態

a 離床の程度

b 全身の清潔

c 食事摂取の状況

2 疼痛の有無

3 ドレーンからの排液量

4 全身状態

5 体動制限となる外的因子の確認:SBドレーン挿入など

TーP(実施)

1 患者の状態に応じて離床計画を進める

2 環境整備を行い精神的緩和に役立てる

a 食事はベッドアップ及び自立坐位にて自力で摂取する

b 術後患者が使用するもの:吸い飲み、スプーン、ガーグルベース、テイシュペーパーはとりやすいところに置く

c ベッド柵にテイシュペーパーを取り付け、ごみを捨てやすいように配慮する

EーP(教育)

1 早期離床の必要性を説明する

2 腹圧をかけても創部が離解しないことを説明する

#7骨盤内リンパ節郭清によりリンパ液の灌流不全に関連したリンパ嚢腫及び末梢浮腫を起こす可能性がある

目標:リンパ液の貯留の状態が早期に発見できる

OーP(観察)

1 下腹部痛、下肢の浮腫

2 発熱の有無

3 疼痛の有無

TーP(実施)

1 感染予防:全身清拭、足浴適宜

2 抗生物質の確実な投与

3 血行の促進:保温、下肢挙上、マッサージ

4 創部状態に注意

5 必要時弾性ストッキングの着用

EーP(教育)

1 高蛋白、高ビタミンの食事の摂取を勧める

2 下肢のマッサージ方法を指導する

3 下肢挙上や弾性ストッキング着用の必要性を説明する

#8骨盤内死腔に創部からの浸出液が貯留することに関連した感染を起こす可能性がある

目標:ドレーンが清潔に保たれ排液が促進されることで骨盤死腔炎を起こさない

OーP(観察)

1 ドレーンからの排液、流出状態、量、性状

2 バイタルサイン

3 発熱の有無

4 腹痛、不快感の有無

5 ドレーン周囲のガーゼ汚染状態

6 ドレーンの圧迫、屈曲、抜去の有無

TーP(実施)

1 体位変換

2 持続吸引のドレーンの適切な取り扱い

3 排便時、外陰部の洗浄およびガーゼ交換

EーP(教育)

1 ドレーン挿入の必要性を説明する

2 排液量が減少すればドレーン抜去になることを説明する

3 引っ張られる感じや痛みがあれば報告するよう説明する

#9術後尿留置カテーテルの長期留置に関連した尿路感染の可能性がある

目標:尿路感染を起こすことなく留置カテーテルが抜去できる

OーP(観察)

1 尿量、性状の観察

2 バイタルサイン

3 閉塞感、尿意などの訴え

TーP(実施)

1 外陰部清拭及び洗浄

2 適宜清潔なパッドに交換する

3 毎日下着の交換

4 排便後は外陰部の洗浄

5 尿流出不良時はミルキング及び洗浄、又は尿留置カテーテルの交換

6 ウロガードの充満に注意

EーP(教育)

1 経口摂取可能になれば水分摂取を促す

2 尿漏れなど異常時は知らせるよう指導する

3 尿留置カテーテルの必要性について説明する

#10植物神経切断に関連し長期間膀胱麻痺がおこる可能性がある

目標:排尿機能が自立できる

OーP(観察)

1 残尿と自然排尿の程度

2 尿の性状、量

3 排尿時の症状、時間

4 外陰部の状態:浮腫、皮膚の色

5 精神状態

6 疼痛の有無

7 排尿時の腹圧のかけ方

8 全身状態

9 排便の状態

TーP(実施)

1 清潔操作での残尿測定

2 医師の指示により排尿障害治療剤、ビタミンB12の与薬

EーP(教育)

1 腹緊強化運動について指導する

2 排尿訓練の指導をする

a 腹圧のかけ方について指導

b 5~10分は排尿に時間をかけるように説明:初めは自然排尿0CCもあるが、必ず出ることを説明し焦らないように指導する

3 十分な水分補給指導:1000~1500ml以上/日

4 残尿が50ml以下になれば残尿測定中止の目安になることを説明

5 清潔と体力維持について説明

6 自然排尿の確立が出来ない場合の自己導尿について指導する

参考資料:標準看護計画

#11術後の体力の低下と排尿障害に関連した尿路感染が起こる可能性がある

目標:適切な処置、指導により尿路感染を起こさない

OーP(観察)

1自然排尿、残尿の状態

2尿混濁、排尿痛の有無

3発熱の有無

4全身状態

5血液検査データ:CRP、白血球など

TーP(実施)

1自然排尿のない場合は残尿測定の徹底

2清潔操作での残尿測定

3医師の指示により抗生剤の投与

EーP(教育)

1残尿測定の必要性を説明する

2身体の清潔指導をする

3尿量確保のため水分摂取を促す

#12病理組織結果に関連した今後の治療方針に対する不安の可能性がある

目標:不安について表出でき治療が受容できる

OーP(観察)

1言動

2表情

3病理組織検査の結果

4医師による説明の理解度

TーP(実施)

1不安が表出できる雰囲気づくり

2医師による説明に対し理解できるよう援助する

EーP(教育)

1定期的な外来受診の必要性について説明する

2必要時追加治療について説明する

#13手術時多量出血の為の輸血に関連した輸血後肝炎の可能性がある

目標:輸血後肝炎について知識が得られ定期的な受診ができる

OーP(観察)

1検査データ

2全身状態:倦怠感

EーP(教育)

1定期検診の必要性を説明する

2体力保持に努めるように説明する:規則的生活、バランスの良い食事など

参考資料:標準看護計画

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