#1腹部症状に関連して心身の安静が保てない可能性がある
目標:症状が軽減し落ち着いた態度がみられる
OーP(観察)
1 バイタルサイン
2 悪心、嘔吐、腹部膨満、腹痛、腸蠕動
3 排泄状況
4 表情、訴え
5 検査データ:腹部X線
6 胃チューブからの流出量、性状
TーP(実施)
1 胃チューブ挿入の為の介助を行う
2 胃チューブは指示通りの長さで固定されていることを確認し、体動などで抜去されないように注意する
3 浣腸、ガス抜きなどの処置が頻回に行われるため苦痛を最小限にするよう注意する
4 嘔吐時、吐物の誤嚥を防ぐため側臥位にしたり顔を横に向ける
5 嘔吐後は含嗽や口腔清拭を行う
6 患児の希望する安楽な体位をとらせる
7 医師の指示に基づき輸液管理を行う
8 幼児期以降の患児には、苦痛を伴う処置の前にはプレバレーションを実施する
EーP(教育)
1 安楽な体位の取り方、含嗽の方法について指導する
2 絶飲食の必要性について説明する
3 胃チューブの必要性について説明する
4 患児の精神的慰安の為、家族に協力してもらうよう説明する
#2嘔吐や腸管内の消化液の貯留に関連して、脱水症状を起こしやすい可能性がある
目標:適切な輸液により必要水分量が補給されて電解質バランスが正常である
OーP(観察)
1 脱水症状
2 尿量、尿比重
3 胃チューブからの排液量
4 嘔吐量、回数
5 輸液量
6 検査データ:電解質
TーP(実施)
1 点滴管理を行う
2 水分バランスをチェックする
EーP(教育)
1 点滴の必要性について説明する
2 尿量測定の必要性について説明する
#3絞扼性イレウスは腸管の血行障害に関連してショックを起こす可能性がある
目標:全身状態が改善されてできるだけ早く手術が受けられる
OーP(観察)
1 バイタルサイン
2 持続する腹痛
3 腸蠕動音の減弱、消失
4 頻脈、浅表・速迫呼吸、顔面蒼白など
5 訴え、表情
TーP(実施)
1 ベッドサイドに吸引、酸素吸入の準備をする
2 ショック症状に陥った場合、治療処置に手早く対処する
#4絶飲食に関連した体力低下や栄養状態の低下が起こる
目標:体重減少を起こさない
OーP(観察)
1 体重の増減
2 必要水分量、摂取カロリー量
3 水分出納
4 検査データ:総蛋白、血糖
TーP(実施)
1 完全静脈栄養法施行の場合、完全静脈栄養マニュアルに沿った管理を行う
2 点滴管理を行う
3 二次感染防止を行う
EーP(教育)
1 完全静脈栄養法や点滴の必要性について説明する
#5消化管の運動障害に関連した急性胃拡張や腸管麻痺を起こす可能性がある
目標:腸雑音が聴収でき排ガス、排便がある
OーP(観察)
1 腹部の状態:腹部膨満の有無、腸蠕動音の聴収
2 悪心、嘔吐の有無
3 排ガス、排便の確認
4 胃チューブからの排液量、性状
TーP(実施)
1 腹部膨満が強い時は安楽な体位をとる
2 早期離床、体位変換を行う
3 主治医指示により浣腸を施行する
4 胃チューブの吸引により胃内の減圧を図る
5 温罨法、マッサージを施行する
参考資料:標準看護計画
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