手術を受ける上肢関節拘縮患者の看護計画
#1腱損傷による上肢機能障害のためにADLに制限がある
目標:ADLの工夫により円滑な入院生活を送ることが出来る
OーP(観察)
1 ROM
2 疼痛
3 変形
4 神経障害
5 ADL、利き手交換:食事動作、整容動作、更衣動作、トイレ動作、身の回りの整頓
TーP(実施)
1 ADLの援助、食事:セッテイング、清潔:シャワー浴、健肢の介助、更衣:紐結び、着脱、環境整備
2 医師の指示により鎮痛剤の使用
EーP(教育)
1 利き手交換の必要性について説明
2 健肢の筋力トレーニングの必要性及び方法について指導:ハンドグリップ、砂嚢の使用
#2関節授動術や腱剥離術に関連する不安がある
目標:手術に対する理解が出来、術前練習を通して安心が得られる
OーP(観察)
1 ROM
2 疼痛、変形
3 疾患の理解度
4 不安内容
TーP(実施)
1 手術説明後の理解度の確認
2 術前オリエンテーション:手術に関連して、疾患に関連して
3 不安内容に対する説明
EーP(教育)
1 利き手交換の必要性と方法について指導、食事:スプーン、フォークを使用する、排泄:ウオシュレットを使用する、更衣:下着を工夫する
#3関節授動術に関連した苦痛がある
目標:患肢の安静が守れ、症状の変化が報告できる
OーP(観察)
1 疼痛
2 出血、ガーゼ汚染
3 肢位
4 患肢の循環障害:腫脹、浮腫、皮膚色、冷感
5 患肢の神経障害:手指の動き、しびれ
6 ROM
TーP(実施)
1 肢位の調整:安楽枕、固定用伸縮性包帯を使用し挙上
2 医師の指示により鎮痛剤の使用
3 循環障害、神経障害出現時医師に報告
EーP(教育)
1 患肢の安静と挙上の必要性について指導、臥床中は挙上位、歩行時は三角布で固定
2 創痛出現時は速やかに報告するよう説明
#4関節授動術、腱剥離術後、上肢の運動制限によりROMの拡大が送れる可能性がある
目標:指示された運動が継続できる
OーP(観察)
1 患肢の運動
2 ROM
3 運動時の創痛
4 患肢の腫脹
5 リハビリテーションに対する意欲
TーP(実施)
1 リハビリテーション開始前に患肢の温罨法:ホットパック
2 ROM測定
3 医師の指示により鎮痛剤の使用
4 リハビリテーションの進行に合わせて激励する
EーP(教育)
1 ROMの拡大、自動運動の必要性について指導する
#5上肢関節拘縮術後の機能回復に不安がある
目標:ADLの工夫が出来日常生活に自信が持てる
OーP(観察)
1 ROM
2 ADL
3 家族の協力度
TーP(実施)
1 医師、PT、家族との連絡調整
EーP(教育)
1 家族も含めて退院指導を行う、患肢の負担を避ける、患肢ROM拡大、筋力トレーニングの継続、定期的なリハビリテーション通院、家族によるADLの援助
参考資料:標準看護計画
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