看護診断・感染のリスク状態
看護診断名と要因
- #1 化学療法後の免疫能力の低下による白血球の減少に関連した感染リスク状態
- #2 放射線療法による免疫能力の低下に関連した感染リスク状態
- #3 ステロイドの長期使用による免疫能力の低下に関連した感染リスク状態
- #4 侵襲的チューブ(中心静脈カテーテル、尿道カテーテル、ドレーン、気管カニューレ、動脈ラインなど)の存在に関連した感染リスク状態
- #5 気管切開口と創部が隣接していることに関連した感染リスク状態
- #6 唾液や尿、便で創部が汚染しやすい状態に関連した感染リスク状態
- #7 新生児の為、免疫機能が未熟であることに関連した感染リスク状態
- #8 乳幼児であり、感染対策が実施できない事に関連した感染リスク状態
- #9 口腔内に開放創があることに関連した感染リスク状態
- #10 不適切な個人衛生(口腔内衛生など)に関連した感染リスク状態
- #11 尿の停滞、反復による尿道カテーテル挿入に関連した感染リスク状態
- #12 疾患の経過による免疫機能の低下に関連した感染リスク状態
- #13 意識障害や麻痺による身体不動性、嚥下障害に関連した感染リスク状態
- #14 経口摂取不十分による低栄養状態に関連した感染リスク状態
- #15 妄想、幻覚、うつ状態のため衛生に対する関心がないことに関連した感染リスク状態
- #16 広範囲な熱傷に関連した感染リスク状態
目標
- 感染の危険因子について理解し、感染予防の方法が実施できる
観察項目
1 発熱の有無や熱型
2 悪寒、戦慄、チアノーゼ、冷感、頭痛、悪心などの随伴症状
3 検査データ(WBC、顆粒球、CRP、血沈、血糖値、細菌検査、胸部レントゲン写真)
4 皮膚穿刺部の発赤と腫脹の有無、皮膚温の変化
5 呼吸器感染症の有無(咳嗽、喘鳴、肺雑音)
6 口腔粘膜や歯肉の発赤、腫脹、疼痛の有無
7 創部の状態(疼痛や浸出液)
8 尿の性状、尿混濁、頻尿、排尿時痛の有無、陰部の掻痒感
9 誤嚥の有無
10 肛門の発赤、亀裂、出血の有無、痔の有無、排便状態
11 腹部症状の有無(腹痛、下痢、嘔吐、腹部膨満感)
12 全身の皮膚の発赤や発疹、リンパ節腫脹の有無
13 疾病や治療に関する患者家族の認識や理解度
14 治療内容や抗生剤の使用状況
15 言動、表情、動作、行動、活気の程度
16 既往の感染症や予防接種の状況
17 各チューブやドレーン類から排液状態や刺入部の状態
18 家族や友人の伝染性疾患罹患の有無
19 食事摂取量や体重の増減
20 感染媒体との接触の有無
ケア項目
1 感染を起こしやすい原因をアセスメントする
2 病原体の侵入を防ぐ為に手洗いやうがいを徹底する
3 身体の清潔を保持する
4 体位変換や口腔内、気管内吸引を清潔操作で行う
5 食事や経管栄養注入中は半坐位、座位とし誤嚥を予防する
6 抗生剤の確実な与薬
7 中心静脈皮膚穿刺部の消毒とガーゼ交換(〇曜日交換)
8 カテーテルやチューブ類の交換時は清潔操作で行う(次回○日交換予定)
9 気切ガーゼの交換を行う(各勤務1回および汚染時)
10 生物の食品の持ち込みは禁止する
11 排便コントロールを行う(便秘時指示の緩下剤の調整を行う)
12 処置時は滅菌手袋を使用する
13 食事形態や思考を考慮し、食事変更する
14 クリーンルームで隔離が必要な場合は、マニュアルに沿って実施する
教育項目
1 感染症の原因と危険性及び、感染の予防方法に関して患者と家族に指導する
2 面会制限の必要性を説明し、患者や家族に理解と協力を得る
参考までに「感染リスク状態の看護計画」はこちらです→看護計画
参考資料:基準看護計画
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