看護診断・活動耐性低下
看護診断名と要因
- #1 貧血による組織への酸素供給量の減少
- #2 先天性肺疾患などによる、肺血流量減少に伴う不十分な酸素化
- #3 分泌物の増加や気管支収縮、肺の繊維化などによる不十分な酸素化
- #4 心不全による肺うっ血に伴うガス交換障害
- #5 代謝率の過剰な上昇に続発する酸素需給不均衡
- #6 腹水貯留による横隔膜挙上に伴う呼吸面積の減少
- #7 胸水貯留による呼吸面積の減少
- #8 長期臥床あるいは運動量低下による心肺機能の低下
- #9 持続する発熱や不眠による全身倦怠感
- #10 活動を増大することで状態が悪化するのではないかという不安
目標
- 活動耐性を低下させる原因や予防方法が分かる
- 活動をしても呼吸、血圧、脈拍が指示範囲内での状態を維持することが出来る
観察項目
1 安静時の脈拍、血圧、呼吸は安定しているか
2 活動についての医師の指示(安静度)
3 検査データ
4 SPO2値の変化
5 活動中や活動後のバイタルサインの変化
6 活動中や活動後の自覚症状
7 疾患及び症状についての理解力
8 活動に対する意欲、不安感、恐怖
9 睡眠状態
ケア項目
1 活動耐性を低下させている原因をアセスメントする
2 運動の頻度、持続時間、運動の強度を徐々に段階的に進める
3 ADLが拡大できるように患者と共に計画を立てる
4 活動時のバイタルサイン、呼吸、循環状態を観ながら進める
5 適切な呼吸法及び呼吸訓練ができるように、一緒に行いながら指導する
6 励まし進歩を認めながら進める
7 活動中、活動後の状況により、活動量や内容の妥当性を評価する
8 活動と活動の感覚を十分にとり、急速の時間を設ける
9 発熱、疼痛などの苦痛を早期に取り除きケアを進める
10 夜間睡眠が得られるように援助する
11 患者の意欲が出るように家族からの励ましなどの協力を得る
教育項目
1 活動耐性が低下していることやその要因について正しく認識できるように説明する
2 計画的に呼吸訓練をすることで、活動耐性が増すことを指導する
3 許容範囲内の活動を継続していくことの必要性を説明する
4 適切な咳嗽方法や呼吸方法を指導する
5 呼吸訓練法の指導をする
6 活動のためのエネルギー節約方法を指導する
参考資料:基準看護計画
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