看護診断・睡眠パターンの混乱
看護診断名と要因
- #1 入院による慣れない環境や生活パターンの変化に伴う活動量の低下に関連した睡眠パターンの混乱
- #2 ME機器、同室者の鼾などの騒音や、不適切な外的環境に関連した睡眠パターンの混乱
- #3 薬剤の鎮静効果による昼夜逆転に関連した睡眠パターンの混乱
- #4 術後や治療上必要な安静、各種チューブ類の挿入による体動制限に関連した睡眠パターンの混乱
- #5 ステロイド療法の副作用による気分高揚に関連した睡眠パターンの混乱
- #6 身体的不快感(咳嗽、呼吸困難、疼痛、頻尿、頻回な下痢、排尿困難、末梢冷感など)に関連した睡眠パターンの混乱
- #7 貧血による酸素化能の低下に伴い熟睡感がないことに関連した睡眠パターンの混乱
- #8 長期の隔離状態による不安や恐れに関連した睡眠パターンの混乱
- #9 入院による家族からの分離に伴う不安に関連した睡眠パターンの混乱
- #10 気分高揚による行動過多に関連した睡眠パターンの混乱
- #11 幻覚や妄想による脅威に関連した睡眠パターンの混乱
- #12 精神的ストレスや不安、恐怖に関連した睡眠パターンの混乱
目標
- 熟睡感があり爽快感がある
- 熟睡感があり気分が良い
観察項目
1 入眠状態、睡眠パターン、睡眠時間、熟睡間の有無、中途覚醒や早期覚醒の有無とその時の状態、入院前の睡眠時間と状況
2 ひきつった容貌、あくびの有無、昼間ウトウトしていないか、注意力の減少、怒りっぽくないか
3 活動レベルの評価と運動量(日中の過ごし方)
4 睡眠を妨げている要因の有無
5 不安恐怖など精神的ストレスの有無とその原因
6 検査データ
7 治療内容
8 鎮痛剤や安定剤の効果
9 幻覚妄想に左右された言動はないか
ケア項目
1 不眠の原因をアセスメントする
2 安心して話せる雰囲気をつくり、訴えにはタッチングなどしながら傾聴する
3 ルート類は寝返りできる長さに調節する
4 安楽な体位を工夫する
5 刺激の少ない静かな環境の整備、明るさの調節、寝具の調節、温度や湿度の調節を行う
6 入眠導入への援助を行う(足浴、シャンプー、マッサージ)
7 手の届く範囲にナースコールを置く
8 他患者からの刺激が不眠の原因となっている場合は、個室または他病室への転室を考慮する
9 夕方から夜にかけての飲水を少なくする。持続点滴中の場合はできる範囲内で夜間の点滴量を減量する
10 疼痛時は指示された鎮痛剤の与薬、咳嗽時は鎮咳剤の与薬をする
11 不安や焦燥感が強い時や、興奮、幻覚、妄想の強い時は早目に指示された薬剤を使用する
12 絵本を読み聞かせBGMを流す
13 不眠時、ナースがそばに居ることを話したり、暫く児の背中をさすったりして安心感を与える
14 両親に眠前までそばに居てもらう
15 規則正しい生活ができるように日課表を作る
16 日中軽度の疲労感を覚える程度の活動を勧める(散歩、運動、作業への参加、他患者との交流を促す)
17 不眠が続くようであれば医師と相談して精神安定剤や睡眠剤を使用する
教育項目
1 リラクゼーションなど睡眠が充足する補法を見つけられるよう指導する
2 不眠時は頓服の使用も可能であることを伝える
3 規則正しい生活は良い入眠につながることを説明する
4 睡眠を妨げる因子について説明する
「睡眠パターンの混乱」の看護計画はこちらです→睡眠パターンの混乱の看護計画
「睡眠剥奪の看護計画」はこちらです→睡眠剥奪の看護計画
参考資料:基準看護計画
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