看護診断・安楽の変調:疼痛(終末期)
看護診断名と要因
- #1 炎症による腹膜刺激症状に関連した安楽の変調:疼痛(終末期)
- #2 過去の疼痛体験に関連した安楽の変調:疼痛(終末期)
- #3 知覚耐性閾値の低下に関連した安楽の変調:疼痛(終末期)
- #4 緊張や不安ストレスに関連した安楽の変調:疼痛(終末期)
- #5 死への恐怖に関連した安楽の変調:疼痛(終末期)
- #6 不十分なペインコントロールに関連した安楽の変調:疼痛(終末期)
- #7 腫瘍による周囲臓器及び神経圧迫に関連した安楽の変調:疼痛(終末期)
- #8 全身への腫瘍浸潤による神経圧迫に関連した安楽の変調:疼痛(終末期)
- #9 リンパ液の貯留による浮腫の増大に関連した安楽の変調:疼痛(終末期)
- #10 リンパ節腫大による末梢神経障害に関連した安楽の変調:疼痛(終末期)
- #11 骨転移、病的骨折による骨組織の損傷に関連した安楽の変調:疼痛(終末期)
目標
- 疼痛が緩和したことを言葉に出して表現できる
- 疼痛が緩和し望む活動ができる
- 自分で痛みに対しての対処法を見出すことが出来る
- 薬物の自己管理が出来、痛みのコントロールができる
観察項目
1 疼痛の有無と部位、随伴症状の有無と程度、持続時間
2 行動の制限
3 バイタルサインの変化
4 疼痛に対する非言語的表現
5 言葉による疼痛の表現と活動状況
6 睡眠と食欲の状態
7 ストレスや緊張、不安の有無、心理状態
8 趣味娯楽
9 希望や目標
10 処方されている鎮痛薬と投与方法
11 薬剤使用前後の疼痛の変化や、薬物耐性、依存、副作用の有無
12 患者や家族の鎮痛薬の管理能力の程度
13 経済問題、家族関係、職業上の問題
ケア項目
1 ペインコントロールを図る
2 安楽な体位の工夫(除圧マット、安楽枕の使用)を図る
3 気分転換を図りリラックスさせる(テレビ、趣味、散歩など)
4 温罨法、冷罨法、湿布の貼付、マッサージを行う
5 ADLの援助
6 検査時など事前に鎮痛剤を用いて疼痛を和らげておく
7 不眠時は指示により眠剤を与薬する
8 患者の疼痛に対して関心を持ち、疼痛を理解する姿勢を示す
9 患者のそばに居て安心感を与え、訴えを受容する
10 痛みの強い時は手を握ったりさすったりし、家族にも協力してもらう
11 高齢者の終末期は静かな環境に整える
12 悪心時は指示により制吐剤を与薬する
13 麻薬内服時は便秘に傾きやすいので水分摂取を促す
14 便秘時は指示により緩下剤を与薬、浣腸や大腸刺激性座薬を使用する
15 疼痛に対する患者の言葉をカルテに記載し、訴えを医療者間で共有する
16 家族や友人などキーパーソンに協力を求め、面会や電話、手紙などで連絡を取り合い孤独になることを避ける。
教育項目
1 疼痛が強い時、あるいは痛みが増強し始めた時に知らせるよう説明する
2 鎮痛薬の服薬方法や他の疼痛緩和方法を患者家族に指導する
3 家族と一緒に過ごす時間の大切さや意義について家族に説明する
4 ホスピス看護師は、いつ服薬し、どの程度の疼痛緩和があったか記録するよう指導する
看護診断・安楽の変調:疼痛(急性期)
看護診断名と要因
- #1 ドレーンや侵襲的チューブ挿入による組織への機械的刺激に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #2 創部の炎症、手術に伴う組織の炎症の損傷に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #3 開胸手術による骨組織の損傷や神経組織の損傷に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #4 熱傷、外傷、骨折による組織の損傷に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #5 ヘルニアの脱出、陥頓による組織の圧迫及び損傷に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #6 四肢細動脈の炎症や血栓形成による血行障害や神経障害に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #7 下肢切断に伴う神経損傷に続発する神経の刺激に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #8 炎症による腹膜刺激症状に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #9 腸蠕動の亢進による腹痛に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #10 腸蠕動の低下による消化管ガス貯留に伴う腹痛に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #11 腰椎麻酔による脳脊髄圧の低下に伴う頭痛に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #12 眼圧や脳脊髄圧の上昇による眼痛、頭痛に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #13 過去の疼痛体験による痛みに対する不安に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #14 知覚耐性閾値の低下に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #15 分娩時の無効な呼吸法に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #16 規則的な子宮収縮に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #17 緊張や不安、ストレスに関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
- #18 身体不動性による圧迫痛に関連した安楽の変調:疼痛(急性期)
目標
- くつろいだ表情をし、疼痛が緩和したことを言葉に出して言える
- 活動への参加が増す
観察項目
1 疼痛の有無と部位、随伴症状の有無と程度、持続時間
2 疼痛による行動制限の有無
3 バイタルサインの変化、眼圧値
4 疼痛に対する非言語的表現(苦痛様顔貌の程度、疼痛部を保護する動き)
5 言葉による疼痛の表現
6 創部の発赤、腫脹の有無と程度
7 ドレーンの位置、固定方法、流出状態、性状
8 同一体位による圧迫部位の皮ふの状態
9 検査データ
10 ストレスや緊張、不安の有無、心理状態
11 疼痛と睡眠時間の関係
12 頭蓋内圧亢進症状(頭痛、めまい、悪心、嘔吐)
13 消化器症状(腹部膨満、腸蠕動、便秘、下痢、悪心、嘔吐)
14 間欠性跛行の有無と程度
15 下肢動脈の拍動の触知状態、下肢の冷感、しびれ、潰瘍、壊死の有無
16 薬物耐性、依存、副作用の有無、薬物使用前後の疼痛の変化
17 食欲の状態
18 経済問題、家族関係、職業上の問題
19 陣痛発作、間歇持続時間
ケア項目
1 疼痛の原因についてアセスメントする
2 ペインコントロールを図る
3 咳嗽時や体動時はバストバンドや腹帯をきつめに巻いたり手で圧迫する
4 疼痛緩和時に離床や散歩を促す
5 安楽な体位の工夫、体位変換、マッサージを行う
6 気分転換を図り、家族と一緒に時間を持ちリラックスさせる
7 温罨法、冷罨法、湿布の貼付を行う
8 不眠時は指示により眠剤を与薬する
9 患者のそばに居て安心感を与え、訴えを受容する
10 下肢から足趾にかけて保護保温し霊感の強い時は電気あんかなどで保温する
11 歩行時、疼痛があれば車椅子や歩行器を使用し移動する
12 下肢に潰瘍や壊死がある場合は、ガーゼ保護や離被架を使用し掛物を工夫する
13 腹部温罨法、ガス抜き、指示の処置を行う
教育項目
1 痛みを我慢しないでありのままを伝えるように説明する
2 痛みが強い時は、鎮痛剤を追加することを説明する
3 安楽な体位の取り方について説明する
4 鎮痛を図りながら離床することに必要性を説明する
5 咳嗽時や体動時は用手圧迫して痛みを和らげるような方法と悲痛要請を説明する
6 内服薬、座薬、湿布薬について使用方法や効果について指導する
7 下肢から足趾にかけて保護、保温の必要性について説明する
8 長時間の歩行や患肢に負担をかける歩行は避けるように説明する
9 痛みの原因について説明する
10 四肢切断の場合は、徐々に幻肢痛が出現することを説明する
11 陣痛時の呼吸法、リラックス法、補助動作について説明する
参考資料:基準看護計画
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