看護診断・安楽の変調:掻痒感
看護診断名と要因
- #1 皮膚の乾燥、皮膚発疹に関連した安楽の変調:掻痒感
- #2 ビリルビン、および胆汁酸の蓄積に関連した安楽の変調:搔痒感
- #3 腎不全による尿毒素の刺激に関連した安楽の変調:搔痒感
- #4 発汗皮膚の湿潤に関連した安楽の変調:掻痒感
- #5 薬物の副作用に関連した安楽の変調:掻痒感
- #6 アレルゲンに関連した安楽の変調:掻痒感
- #7 機械的刺激(ギブス、装具、絆創膏)に関連した安楽の変調:掻痒感
目標
- 搔痒感が軽減したと言葉で表現できる
観察項目
1 掻痒感の程度、部位、性質、発症時間、増強させる因子
2 皮膚の状態
3 睡眠時間と熟睡感の有無
4 イライラ感、不安感、集中力の低下、食欲不振などの精神状態
5 検査データ
6 使用薬剤、食事内容(アレルギーの有無)
ケア項目
1 搔痒感の原因をアセスメントする
2 掻痒感に対して掻破せず叩くようにする
3 睡眠中に掻破する恐れのある場合は、袖口を縛ったり包帯や手袋を使用し、患部に直接手が届かないようにする
4 搔痒感の原因となるアレルゲンを除去する
5 爪を短く切り手指を清潔にする
6 皮膚や粘膜の清潔を保つ
7 衣服の調整を行う
8 掻痒感の程度と患者の希望により冷罨法をする
9 気温や湿度に注意し環境を調整する
10 散歩、趣味テレビなどで気分転換を図る
11 苦痛が強い時はそばに居て話し相手になったり、背中をさすったりする
12 指示により抗ヒスタミン剤や止痒剤を使用する
13 アレルゲンが食物にあれば、そのアレルゲンを除いた食事に変更する
14 重曹水やハッカ水で清拭する
15 不眠時は眠前に止痒剤を与薬し、冷罨法を行う
16 装具装着中の場合、装具の中にさらしを使用する
17 ギブス装着中の場合、ギブスの上から冷罨法を行う
18 絆創膏の使用は貼付部位と種類の変更を状態に合わせて行う(必要時パッチテストを行う)
教育項目
1 掻破予防について必要性と方法を指導する(叩く、冷やす、爪を短く切る)
2 外用薬の使用方法を説明する
参考資料:基準看護計画
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