看護診断・ボディイメージの混乱
看護診断名と要因
- #1 乳房切除、ストーマ造設、四肢の切断、開頭術後の頭頂骨欠損などの身体の一部の喪失や身体機能の喪失に関連したボディイメージの混乱
- #2 眼球摘出や喉頭摘出などの身体の一部の喪失に関連したボディイメージの混乱
- #3 疲診、紅斑、瘢痕、母斑などの顔貌の変化に関連したボディイメージの混乱
- #4 化学療法や放射線療法の副作用による脱毛に関連したボディイメージの混乱
- #5 ステロイド内服によるムーンフェイスやニキビに伴う顔貌や容姿の変化に関連したボディイメージの混乱
- #6 神経性過食、神経性食思不振による外観の変化に関連したボディイメージの混乱
- #7 甲状腺腫脹、眼球突出、るい痩、末端肥大などの容貌や容姿の変化に関連したボディイメージの混乱
- #8 装具装着による外観の変化に関連したボディイメージの混乱
目標
- 外見上の変化、身体の一部の喪失を受容したことを言葉に出して言える
- 容貌の変化を受容していることを言葉に表し、その対処方法を実践することが出来る
- いろいろな活動に積極的に参加でき、他者との交流を持つことが出来る
- 社会復帰に向けて意欲が出て、前向きな行動をとることが出来る
観察項目
1 自己についての表現、自立について語る時の表情、動作
ボディイメージの変化についての言語的表現
ボディイメージの変化についての非言語的表現
2 外見上の変化、性機能の変化、社会的役割、ライフスタイルの変化に対する受容度、疾患に対する理解度
3 これまでの危機的状況での対処法
4 睡眠状況、食欲、食事摂取状況
5 活動範囲、他者との交流状況
6 患者の家庭内の役割とキーパーソンの有無
ケア項目
1 ボディイメージの混乱の原因をアセスメントする
2 プライバシーが保て、感情が十分表現できるような環境をつくる
3 受け持ち看護師が中心となり、患者の悩み苦しみに時間をかけて耳を傾ける
4 不安や不満、ボディイメージに対する反応を記録に残し医師にも報告し情報を共有化する
5 患者の趣味を把握した上で気分転換を進める
6 同じような状況を経験した人を紹介したり、患者会を紹介する
7 身体の一部の喪失、または機能の喪失に対して援助する
8 化学療法に伴う変化に対して援助する
9 社会とのつながりが持てるように援助する
10 社会的資源、社会福祉制度を紹介する
教育項目
1 薬、治療などの副作用が原因の場合は、一時的なものであることを説明する
2 ボディイメージの変化を受け入れるには、長い時間が必要なことを家族に伝え、希望をもって支援し続けることの重要性について説明する
参考資料:基準看護計画
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