片側無視患者の看護計画
病棟で使用している看護計画を紹介します
- 入院したばかりの患者さんの情報を十分に把握していないで、直ぐの一日の仕事に入ってしまう場合があります。
- 自分の休日に入院した患者さんの情報取集を後回しにして、すぐに仕事を始めなければいけない時などです。
- そんな時に片側無視のあることを情報として知らないことで、十分な援助を適切に出来ないことがあります。患者さんに迷惑をかける事の無いように、スタッフ間で情報を提供しあい、チームケアを実践して行くことが必要と思います。
- 看護計画に患者さんの個別性を出すために、不要のところは削除し、足りないところは補足して使用します。
#1片側無視
S:・皿の無視のある側の半分の食物がうまく食べられない・座位や起坐位患肢を無視している・無視のある側から近づいてくる人に気づかない・無視のある側に関する安全対策の不足
E:・脳血管の問題による脳損傷・神経疾患による脳損傷・片側視野欠損
片側無視の短期目標
・ 患側をカバーできて日常生活をスムーズに送ることが出来る
・ 食事の自力摂取ができる
・ 少ない介助でポータブルトイレで排泄できる
・ 安全に車椅子で過ごすことが出来る
片側無視の観察計画(OーP)
① 食事、排泄、移動、移乗、移行の程度と状況
② 無視側の範囲の程度と状況
③ 危険行為の有無
片側無視のケア計画(TーP)
① 食事介助
・ 食べやすい食品の工夫(おにぎりなど)
・ お椀は本人の見える位置にかためて置き、自力摂取を見守る
・ 口の健側に食物を入れて、少量づつ摂取するように促し見守る
・ 一口ごとに舌を使って観測に食物が貯留していないか確認しながら摂取してもらう
・ 毎食後、口腔ケア施行、綿棒で清拭
・ 食後、含嗽、スルーキング茶の提供
② 排泄介助
・ ポータブルトイレは本人そばに置かないで離れた場所に置き、排泄時にそばに設置する
介助バーを設置し、自力でできることはしてもらい、できないところは介助する
・ 健側側に、ナースコールを設置して排泄時にコールしてもらう
③ 安全確保
・ 患側上肢はアームスリングしようして、亜脱臼防止する(夜間は外す)
・ 床頭台や日常品、個人的な持ち物は健側に設置
・ 患者のベッドを健側がドアの方向に向くように設置する
・ 健側の方向から患者に近づき話しかける
・ 健側の手で観測を撫でてもらい、患側を認識してもらう
・ ADL援助時、患肢患側から行う
・ 車いすは本人のそばに置かないで、離れた場所に設置する
・ 患側はフットレスに乗せ、上肢は本人の車椅子の中に入れておく
片側無視の教育計画(EーP)
① 常に患肢を触ってもらい患肢の存在を認識できるように指導する
② 環境全体を見渡せるように繰り返し指導する。
参考資料:標準看護計画
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