皮内テストとは?皮内テスト手順について
皮内テストの目的
表皮と真皮の間の皮内に薬液を0,02~0,1ml注入し、局所の皮膚反応を調べてアレルギー源を検索する
皮内テストの適応
① 薬物にアレルギー反応を起こす可能性のある患者
② ツベルクリン反応を実施する患者
看護技術の手順
使用物品の準備
注射指示票、指示された薬剤、生理食塩水、27G注射新2本、1mlの注射器2本、タイマー、油性ペン、消毒用アルコール綿、デイスポーザブル手袋、医療廃棄物容器、救急セット
検査前の準備
① 患者に食物や薬剤のアレルギーの有無とアレルギーがあった時の症状を確認しておく
② 検査の2~4日前に抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服の中止について医師に確認する
③ 使用物品をトレーに入れる
④ 手洗いを行う
⑤ 注射指示票と注射薬があっているか2人で確認する
⑥ 1本の注射器に生理食塩水、もう1本の注射器に指示された薬剤を用意し、それぞれの薬品名がわかるように明示しておく
患者への説明
① 患者に名前を訪ねリストバンドから名前、部屋番号、ベッド番号を確認する
② 患者に検査の目的、方法、注意事項を説明し検査の同意を得る
「腕の皮膚にごく少量の薬を注入し、その薬に対してアレルギーがあるかを検査します」
「正しく検査をするために、注射した部位はこすらないでください。気分が悪い、かゆい、息がしずらいなど、いつもと違う症状が出たらすぐに知らせてください」
検査の手順
① 患者の腕を伸ばし、前腕内側を露出して平らな面で支える
② デイスポーザブル手袋を装着する
③ アルコール綿で注射部位を消毒し、完全に乾燥させる
④ 注射器を持たない方の手で、患者の両腕を持ちながら母指で皮膚江をピンとはる
⑤ もう一方の手で、注射器の目盛りと針の切り口が上に向くように注射器を持つ
⑥ 皮膚とほぼ平行の角度で針を刺入する
⑦ 指示量の薬剤をゆっくりと注入する。皮膚内に薬剤が正しく入ると膨隆ができる
⑧ 刺入した時と同じ角度で針を抜く。その後は注射部位をこすらないように注意する
⑨ 油性ペンで注射部位に丸印を描き注射薬の名前を書くかラベルを貼る
⑩ ③~⑨を繰り返す。複数本注射する場合は、必ず5センチ以上の間隔を開ける
⑪ 患者に印を消さないように説明する。また判定までの時間を告げ、その間、こすったり掻いたりしないように注意する
検査後の手順
① 使用物品を病院の基準に従って処分する
② 判定時間になったら医師に判定してもらい結果を把握する
③ 検査が終了したことを患者に告げ印を消す
記録報告
① 予約時間、使用した薬剤名と量、注射部位を記録する
② 検査結果、それ以外の反応を記録する
参考資料:看護技術ベーシックス