心臓マッサージの方法
目的
循環動態を回復させるため。胸骨を背側へ押すことで患者の心臓の機能を代行し、脳血流を途絶えさせないために行う
適応
極度の徐脈、心室細動、心室性頻脈、心停止など
- 心臓マッサージは心肺蘇生法の重要な一部であり、循環胴体を回復させるためのものである。すべての医療者がすぐに実施できることが必須である。
- 心停止の確認は頸動脈が触知できるかできないかで判断する。同時に意識、呼吸がない場合がほとんどであるため、直ちに心臓マッサージを開始する
看護技術の手順
心臓マッサージ実施の決定
① 意識がなく呼吸がないことを確認したうえで頸動脈が蝕知できなければ直ちにスタートする
② 実施者以外は心臓マッサージ以降に行う二次究明で必要な物品の準備を行う
③ 患者が柔らかいベッドに仰臥している場合は背板を入れる
圧迫部位と実施者の体勢
① 剣状突起の2横指頭側の胸骨上。胸骨下3分の1部位を圧迫する
② 圧迫部位に片手を置いてその上に反対側の手を置き、下になった手の指は宙に浮かせる
③ 実施者は肘を曲げずに伸ばした状態で、患者の真上に体が来るように体位をとる。患者の真上から圧迫する
圧迫の方法
① 1分間に100回、胸骨が35~50センチ沈み込むようにリズミカルに圧迫する
② 圧迫と圧迫の間、手を患者の胸部から離さない。
③ 正しく圧迫が行われれば収縮期血圧は60~80mmhgに達し、心拍出量も正常の4分の1から3分の1が確保される。頸動脈が蝕知できるかどうかで効果を評価する
人工呼吸との同期
① バッグ、バルブ、マスクで換気されている場合、心臓マッサージを15回行い次いで陽圧喚起を2回行う。つまり胸部圧迫を15回、陽圧換気を2回、と繰り返す。
② 気管内挿管され、バッグで加圧されている場合には心臓マッサージと人工呼吸は各々に行ってよい
心停止を発見したらまず胸部を殴打
心臓マッサージをする前に、心臓全部の胸壁を握り拳で殴打してみよう。1回殴打して効果がなければすぐに心臓マッサージを開始する
参考資料:看護技術ベーシックス
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