逆流性食道炎患者の看護過程アセスメント

アセスメント

逆流性食道炎患者の看護過程アセスメント

アセスメントの視点と根拠・起こりうる看護問題

1症状の出現状況、程度の観察

食道は口腔内で咀嚼された食物を蠕動運動によって胃に送り込んでいる。

食道は横隔膜にある食道裂孔を通って胃に通じているが、この食道裂孔や下部食道括約筋が分門を閉めることにより、胃の内容物が食道に逆流するのを防止している。

しかし、逆流防止機構の障害により胃酸を含んだ胃内容物が食道に逆流すると、食道粘膜が障害され、炎症が生じ症状が出現する

・ 胸やけ、胸痛、しみる感じ、つかえ感、嚥下痛、嚥下困難などの自覚症状の部位、程度、出現頻度を把握する

・ 嚥下痛や嚥下困難がある場合は、それらの症状によって経口摂取が妨げられていないか、栄養状態が低下していないかを把握する

起こりうる看護問題:胸やけ、胸痛、しみる感じ、つかえ感、嚥下痛、嚥下困難による苦痛がある

2生活行動の把握

生活習慣、行動の改善により、逆流性食道炎と症状の回復が期待できる。これまでの生活習慣・行動を把握し改善すべき点についてアセスメントする

・ 食事内容、量、時間、過食や飲みすぎがないかなど食生活について把握する

・ アルコールの摂取状況や喫煙習慣はないか

・ 重い荷物を持ち上げる、ベルトなどで腹部を強く締め詰めるなど、腹圧のかかる動作を日常的に行っていないか

起こりうる看護問題:薬物療法の継続や生活習慣・行動の改善が行われず、逆流性食道炎が悪化する可能性がある

3手術後の嚥下状況の把握

外科的治療では、逆流防止機構の改善を目的として噴門形成術が行われるが、合併症として嚥下困難が起こりやすい

・ 食物摂取時のつかえ感や嚥下痛を把握する

・ 嚥下障害に伴う食事摂取量の変化や摂取可能な食物の形態、栄養状態を把握する

起こりうる看護問題:嚥下障害により食事摂取量が低下する、嚥下障害による不安がある

逆流性食道炎患者の看護計画はこちらです→逆流性食道炎患者の看護計画は

参考資料:疾患別看護過程

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