創処置に必要な消毒液,軟膏,ドレッシング剤

創処置に関する新たな方法

以前は創処置と言えば消毒とガーゼ保護だったのだが、医療処置も進歩して変化してきた。

勤務している職場では、消毒は正常な細胞組織まで駄目にしてしまうということで、なるべく使用しなくなった。

  今まで病棟に普通におかれてあった消毒液が、本当に少なくなって姿さえ消してしまったものもある。創処置は水道水で洗浄すれば良いらしい。

消毒することに慣れていた私などは、水道水での洗浄について物足りなくさえある。

しかし慣れていき習慣になってしまえば、それはそれで当たり前のことになってしまうのかもしれない。

洗浄のせいばかりでなくガーゼの代わりに専用のマウスパットなどの使用もあり、またあらゆる褥瘡治癒の為の対策により、確かに以前よりずっと早く、高い率で褥瘡は治癒していっている。

それは持ち込みの褥瘡に関してで、勤務している職場での新たな褥瘡は殆どと言ってない。

病棟で褥瘡患者さんの創処置に使用している薬剤とその特徴です

①消毒薬

・一般的にはイソジン液(10%ポビドンヨード)やヒビテン液(グルコン酸クロルヘキジン)が良く使用されます。

・消毒液を使用する場合、浸出液が多く創が汚い時には積極的に使用すべきであるが、ある程度浸出液の量が減少し、治癒を促進させる薬を考慮し始めたら消毒液で潰瘍面を消毒した後、生理食塩水で洗い流すようにする。これは消毒液により創傷治癒に大切な細胞成分も死んでしまうことを避ける為である。

・こういう点から酸性液を積極的に使用している施設もある。有効性は不明確である。

②ドレッシング材

・ドレッシング剤は創部の湿潤を保つことが基本である。しかし従来のものは創傷部を被覆するとき、必ず健康な周囲組織も被覆することになる。

・潰瘍面の湿潤は保たれるが、周囲の健康な皮膚面の湿潤性も上昇し発汗の停止、皮膚温の上昇をもたらし、表皮内水分が異常に高まり、皮膚が湿軟状態になる。このことにより皮膚の細菌が異常に増殖してしまう。

・逆に通気性の良い被覆材を用いると創部の湿潤性が保たれなくなる。

・最近、創傷治癒を促進させる被覆材が進歩し、このような問題点を解決した各種の被覆材が開発されている。

ハイドロコロイドドレッシング(デュオアクテイブ):外層からの水分や細菌の侵入を防ぐことが出来る。ドレッシング材の上から創面の状況が見えなくなるため、感染の悪化を発見することが遅れることが危惧される。

ポリウレタンフイルムドレッシング(テガダーム):透明あるいは半透明のポリウレタンフイルムに粘着剤をつけたもの。創の湿潤環境を保ち、外からの細菌侵入を防ぐ目的で使用されるドレッシング材。

③軟膏

・エレース:潰瘍面の血液凝固物、線維性浸出液、壊死組織、膿汁を除去する。

・ユーパスタ:抗菌作用、浸出液の吸収作用、浮腫の改善効果、肉芽促進効果がある。

・オルセノン:創傷部に出現するマクロファージ、線維芽細胞、血管内皮細胞に直接作用し血管新生を伴った肉芽形成を促進する。

・アクトシン:局所の血流改善、血管新生促進、肉芽形成促進、表皮形成促進作用がある。

・プロスタンデイン軟膏:病変局所の循環不全を改善し、血管新生作用や表皮角化細胞増殖作用により肉芽形成及び表皮形成が促進される。潰瘍面が出血しやすくなるので留意する。