拘縮予防に丸めたタオルを握らせない

拘縮予防に丸めた柔らかいタオルを握らせない

片麻痺患者の関節可動域制限の発生頻度は肩関節が最も多く、次いで足関節、手指の順に多いことから、手指の拘縮が多く起こりやすいことが分かります。

これまでは、拘縮予防には棒状の形にハンドタオルを丸めたものを握らせていました。

拘縮を予防しなければ、手のひらが開かなくなったり、臭いがしたり、爪が手のひらにくい込んだりします。

タオルの形を工夫し、他動的にストレッチと併用しよう

拘縮予防のハンドタオルは、脳の変性疾患(アルツハイマー症)の場合、把握反射が出現し、逆効果になる場合もあります。

このことは必ずしもすべてのケースで持続的な禁酒縮に繋がるわけではありませんが、ハンドタオルが把握反射を引き起こす要因にはなり得ます。

筋肉が持続的に収縮する要因となる痛みや浮腫、炎症を取り除き筋緊張の緩和を図ったうえで痛みの出現に配慮しながら関節を動かす援助が必要です。

 このような手には、清潔を保持し湿潤を予防し、手掌や指間で起こりやすい、皮膚の接触を防ぐことを目的として工夫された、従来とは違う用品の使用が提案されています。

・手に持たせるタオルは、把持しにくく、指を進展させる形状にする。

・丸めるのではなく折りたたんだタオルやスポンジを用いる。

・指の間に隙間ができる5本指の手袋を使用し、指間が密着しないようにする。

用具は関節を動かすことを大前提として使用する必要があります。

拘縮予防にはあくまでも他動的ストレッチが基本です。

良肢位での固定は不要

①良肢位は固定の為ではなく動かすため

拘縮とは、皮膚、骨格筋、腱、靱帯、関節包などの関節周囲軟部組織の器質的変化に由来した関節可動域制限と定義されています。

関節周囲軟部組織が可逆的に変化したものなので、リハビリテーションによって改善を促すことが可能と考えられます。

関節可動域の制限を最小限にするには、最も機能的な肢位である良肢位を保てるように配慮することと、正しく体位変換を行うことが必要です。

良肢位は固定を目的としているのではなく、自動的他動的に関節可動域訓練を行い、可動域の制限を最小限にする為の肢位です。

良肢位でも固定することで長時間一定の角度で肢位を保つと、関節可動域制限を助長することになります。

関節可動域制限をおこさないように適度な運動をすることが重要です。

 

②適度な運動とは?

関節可動域等の適度な運動は、組織の修復を早め血行を回復し、関節拘縮などの合併症を防ぐことが期待できます。

しかし、関節可動域の訓練を行う場合は、痛みのない範囲または痛みを最小限にとどめる範囲で行わなくてはなりません。反射性交換神経性ジストロフィーを起こさないように実施する必要があります。

③急性期や意識障害時の運動

まず正しい体位変換による良肢位保持をベースに以下のような運動が必要です。

・最低1日に1~2回程度は各関節を5~10回動かす。

・関節可動域を維持するためには3回を1セットそして、1日2セット全可動域を動かす。その後、健側の関節を動かすことも大切です。

酸素吸入は加湿しない場合もある

以前は酸素吸入時に、蒸留水を使用して加湿していました。

最近では加湿を敢えて行わないケースもあります。

「酸素療法ガイドライン」にその理由が記されています。

①1回の換気量に占める配管からの酸素の割合が少ないこと。

②室温で使用する加湿器の加湿能力が低いこと。

③加湿用蒸留水の細菌汚染が報告されていること。

3ℓ/分までは、加湿の有無による自覚症状に大差はない

実験の結果、加湿の有無による確実な有効な結果はありません。

ただし以下のことが「酸素療法ガイドライン」で挙げられています。

①鼻腔の加湿能力が低い患者の場合には酸素加湿は必要である。

②鼻腔や口腔の乾燥を強く訴える患者には柔軟に対応すべきである。

③小児や気管支ぜんそく患者では、酸素加湿を中止してよいとする根拠はない。

加湿する必要がないと記されているガイドラインの条件

「酸素療法ガイドライン」:3ℓ/分まで(経鼻カニューラ)日本呼吸器学会発表。

「COPDの診断と管理の基準」:5ℓ/分以下(経鼻カニューラ)米国胸部学会発表。

「成人の急性期における酸素療法に関するガイドライン」:4ℓ/分以下(経鼻カニューラ)米国呼吸療法協会発表。

   参考資料:今はこうする看護ケア。