PEG造設の適応疾患とは?

PEG造設の適応疾患は?

①PEG造設の適応疾患

・PEGの第一の目的は、経腸栄養のアクセスとしてです。短期間なら経鼻経管栄養も可能ですが6週間を超える経鼻栄養チューブ留置は、誤嚥、鼻腔や副鼻腔の感染、鼻腔皮膚や咽頭食道粘膜の損傷を起こします。経鼻チューブは胃逆流を容易にし誤嚥しやすくなります。

・経腸栄養が長期にわたる場合で、胃とそれ以下の腸管が使えて、胃の内視鏡も可能ならPEGの適応です。

脳血管障害による意識障害や高度の認知障害での栄養管理に用います。

意識状態に関わらず、嚥下に関わる機能の低下によって嚥下が出来なかったり誤嚥により肺炎を起こすような病態も適応です。

・脳神経障害などではリハビリテーションにより将来嚥下が可能になることを目指します。嚥下に関わる筋肉の維持増強には十分な経腸栄養が必要です。

経鼻経管では長期栄養が出来ないだけでなくチューブにより嚥下訓練が十分行えません。このような時は積極的に一時的なPEG造設を行うべきです。

・口腔及び喉頭部ガン、食道がんなどで有効な治療法がない場合で、胃以下の消化管が使える場合でもPEG造設は可能です。

口腔喉頭部ガンの場合は、術前や術中に積極的にPEGや腸瘻を留置して術直後から経腸栄養を行うことで手術の安全性も改善します。

・PEGとは決して最後の栄養法ではなく、将来経口摂取をすることを目的として積極的に行うべき栄養法です。

・PEGの第二の目的は緩和ケアとしての消化管ドレナージルートです。ドレナージをPEGから行うことで苦痛の軽減が出来ます。

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②PEG造設の非適応疾患

・全身状態が不良であったり、出血傾向、腹水貯留、極度の肥満の症例ではPEG造設を安全に行うことは困難です。前もって中心静脈栄養や経鼻経管栄養で栄養状態を改善する必要があります。

・幽門側胃切除後で、残胃が小さい場合、肝が腫大している場合、上腹部の術後で癒着が高度である場合、内視鏡的に増設は困難です。しかし回復での造設は可能です。残胃では胃食道逆流の頻度が高いので注意が必要です。空腸ろう栄養の考慮も必要です。

③PEG造設のワンポイントアドバイス

嚥下障害の患者さんやご家族に胃瘻の必要性を説明すると、一生口から食べられなくなると思って拒絶されることが良くあります。

将来口から食べる為には嚥下訓練や筋力増強が必要で、その為の一時的な処置と考えましょう。

参考資料:徹底ガイド胃瘻管理Q&A.