解離性大動脈瘤・心タンポナーゼ患者の看護過程アセスメント

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アセスメントの視点と根拠・起こりうる看護問題

1症状の部位、程度、今後出現しうる症状の観察

解離・瘤が生じている部位、大きさによって症状が異なるのみならず、治療方針も異なる。そして新たな症状の出現は解離の進行、瘤破裂の危険性もあるため、症状の観察が重要である

 

・各種検査所見を把握する

・病型の種類について把握する

・目標血圧値が維持できているか把握する

・生じている、または生じる可能性のある症状とその観察を行う(疼痛、臓器虚血症状など)

 

共同問題:組織循環不全

起こりうる看護問題:解離による胸背部痛による安楽の変調/胸部大動脈に急性解離・破裂が生じること、血腫形成、血管透過性亢進、胸水貯留、全身性炎症反応症候群が起こり、肺のガス交換が障害される

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2治療が及ぼす身体的・精神的問題の把握

疾患の進行と治療に伴い、様々な身体的・精神的問題が生じる可能性が高い、これらの問題を把握し対処することは、症状を安定させ患者の安楽・安寧につながる

 

・安静度の制限に伴う患者の精神的ストレスの有無、睡眠状況、言動を把握する

・安静度の制限によって自由に体動できないため、腰痛が生じていないか観察する

・安静度の制限、活動量の低下によって腸蠕動運動が低下するため、便秘傾向が生じていないか観察する

・緊急入院と集中治療により不安恐怖を感じていないか、状況を認識できているか、患者の言動、行動、睡眠状況を観察し精神状態を把握する

・治療上の必要な安静により、筋力が低下し状況判断能力なども低下する。降圧薬や痛みに対する鎮痛薬の使用などにより、転倒や転倒など身体損傷のリスクが生じることを理解し、必要なケアと援助を行う必要性がある

 

起こりうる看護問題:安静に伴う便秘のリスク状態/疾患治療に対する知識不足により、日常生活上の必要な療養法がわからない/突然の発症、入院、治療によって生命への危機を感じ、意識、知覚、思考、睡眠の障害が生じている/治療に伴う安静により筋力の低下、安静による刺激の減少から状況判断能力が低下し、ベッドからの転倒や転落の危険性がある

 

 

3患者家族の心理・社会的側面の把握

病状の安定と親交を予防するためには、患者家族の疾患に対する理解が不可欠である。急性期を過ぎると痛みも消失し症状が全くなくなる場合が多いが、原因が動脈硬化によるものが多く、新たな解離・瘤の発生を予防するとともに、動脈硬化の予防のための療養行動をとることが求められる

 

・疾患に対して患者家族がどのように認識しているか情報を得る。疾患に対して誤った認識がある場合は、必要に応じて説明を行うなど医師からの協力を得る

・病状が安定し退院するころには、背部痛などの痛みも消失していることが多い。症状の消失から患者家族は完治したとの認識を抱きやすいが、解離腔の拡大の可能性があることを説明する

・血圧を測定し、医師から指示された内服薬を適切に服用する。血圧の上昇を防ぐため減塩を中心とした食事療法を実践できるように、日常生活における注意点を理解しているか確認する

・瘤径の拡大、再解離を懸念し活動の制限、仕事内容の変更を余儀なくされる場合もある。患者の日常生活パターンやライフスタイルについて情報を得る

 

起こりうる看護問題:疾患治療に対する知識不足により、日常生活上の必要な療養法がわからない

 

解離性大動脈瘤・心タンポナーゼ患者の看護計画はこちらです

 

参考資料:疾患別看護過程