頻尿・尿もれ・夜間頻尿対策は?
頻尿・尿もれの薬の疑問
薬の効果や必要性について専門医に聞いてみましょう
Q:薬はどのくらいで効いてくる?飲んだらすぐに効くの?
A:抗コリン薬やβ作動薬は基本的に即効性がある薬と言われています
ただし効果が現れるまでの時間や適切な薬の量、副作用のあらわれ方は患者さんによって異なるので適した治療が見つかるまで時間がかかることは少なくありません
中にはバス旅行の直前に頻尿や尿漏れを心配して治療を希望する人もいますが、症状があるなら早めに受診することをお勧めします
Q:夜何度もトイレに起きるのも頻尿の薬を飲めばよくなる?
A:夜間頻尿は尿トラブルの中でも最も患者さんの生活の質を下げる症状かもしれません。一方その原因は多様です
過活動膀胱や前立腺肥大症など昼間の頻尿の原因はしばしば夜間頻尿も引き起こしますが、夜間の多尿や睡眠障害などが原因になっていることもあります
高齢者はホルモン分泌の変化により夜間に作れる尿が多くなりやすく、高血圧も夜間の多尿の原因になります
近年は脳梗塞や心筋梗塞を予防できることを期待して多量の水分を取り、それが夜間の多尿を招いている人も少なくありません
このうち抗コリン薬やβ作動薬などの頻尿の薬の効果が期待できるのは膀胱の尿をためる働きに関わるものだけです
夜間頻尿で困っているならまずは泌尿器科の専門医を受診して原因をはっきりさせることが重要でしょう
Q:薬を飲んで症状はよくなったが副作用で困っています
A:主な副作用への対処法は一般に次のような方法がとられます
・口の渇きが気になる
抗コリン薬による口内乾燥には、通常まず薬の量を減らしたり抗コリン薬の種類を変えたりして改善するかを見ます
場合によっては漢方薬など口内乾燥を緩和する薬を併用することもあります
・頻尿はよくなったが便秘になった
可能であれば原因となっている抗コリン薬の減量を試みます。合わせて適度な運動や水分接種、排便の習慣づけなど生活改善に努めます
食事では1日20~25グラムを目標に食物繊維を積極的にとることが勧められています。それで対処できなければ下剤を使うこともあります
Q:薬はずっと飲み続ける?外出する日だけ飲んでもいい?
A:頻尿や尿漏れを減らす効果を得るには薬の血中濃度をある程度の範囲に保つ必要があるので決められた間隔で継続的に飲むのが基本です
外出する日だけ薬を飲むというのは、必ずしもいけないわけではありませんが思うような効果を得られなかったり副作用が出たりする可能性もあるので注意が必要です
ただしあくまでも不都合な症状を軽減するための治療ですから、ずっと薬を飲み続けなくてはいけないというものではありません
症状は冬に悪化し夏に軽くなるというように季節で変動することもあります。担当医と相談して季節によって旧約するという方法もあります
Q:頻尿・尿漏れの薬を使っているときに注意することは?
A:過活動膀胱は最近ではないかなどかかりつけ医の下で治療を受ける人が増えています。頻尿尿漏れが現れる病気は様々で、膀胱がんや前立腺がんが中に潜んでいる場合もあります
なかなか症状が改善しない場合は一度泌尿器科専門医に相談することが望ましいでしょう
抗コリン薬を飲んでいる人では、尿が出にくくなった時には注意が必要です。尿閉を起こすことがあるので医師に相談してください
またβ遮断薬を使っている人は眼科手術を受けるときには、術前に休薬する必要があるので医師に伝えてください
参考資料:「きょうの健康」
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